肺も心も凍りそうな夜
もう外には出れない
おもむろにテレビをつける もう流れない
窓から見渡した景色は美しいような
恐ろしいような
電話 繋がらない
ただの1人 夜も朝も 区別ができないほど
外は明るく 暗かった
何もできないが まだあたたかい
夢だと思いたかった世界は
目を何度開けても変らず
尽きてゆく ごはん
外には行けない
もう 何度目をあけられるか分からない
まだ あたたかい
窓にならないほど白い板を眺める
コタツから生まれる機械的な暖かさ
僕もまた ごはんを食べる
それでも まだ あたたかい
吐く息が白い
少しづつ神秘的な夜に溶けていくような
熱い それが体なのか コタツなのか
服を脱ぐ もう電気はついてない
最後に見た 生き物も
最初からそこに存在していなかったように
空っぽな暖かさも脱ぎ捨てて
世界はもう 眠っている
ちっぽけな あたたかさは もう
自分もなにか 分からない
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