⚠学パロ
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この気持ちに
俺も素直になっていいんですか?
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俺はね、冗談で好きでいるわけではないんだ。
純粋に心の奥から好きになったんだ。
けど君は本気で受け取ってくれていそうにない。
「俺が…悪いのかな…。」
部活の休憩時間、スポーツドリンクを喉に流す。
じんわりと染みてきて何故だか虚しくなってしまう。
「確かにさ……。」
俺も冗談めかすように言ってしまっていたかもしれない。
けど、あんなに言って気づかないって…何なんだよ。
俺はずっと言い続ける。振り向いてくれるまで。
付き合うなんて概念もなくていい、お互い好きって自覚できたらさ。
ピーッと笛の音が鳴る。休憩時間が終わりの合図だ。
またこれで時間を潰してしまった。恋って辛いことばっか、ま、その分の代償はおっきいけど。
阿呆らしい事を頭の中に思い浮かべて、俺は集合場所に駆け足で戻った。
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「ねーえー、レトさんー?」
「はい。」
「好き。」
「ありがと。無理。」
「なぁんでよぉー…。」
「………………。」
………どうしたんだろう。最近様子がおかしい。
俺に飽きてきちゃってるとか…?!
こんな俺、嫌いになっちゃったのか………。
涙ぐんでしまう。けれど彼はあくびだと思ったらしく静かに笑って
「眠いんなら、寝ろや。」
と、優しい言葉をかけてくれた。
なんなの。もっと好きにさせようとしないで。
それで、「好き」って言っても「ありがと、無理」なんでしょ。どうせ。
俺ね。最近思うんだ。
レトさんが迷惑なら俺、言わないでおこうって。
好きな人には、優しくするし、いじめたくもなる。どっちもだからさ、俺。
だけど、いつか、悲しむような表情をさせてしまうと思うと、口を噤みたくなるんだ。
ね?可笑しいよね。
「好き」って言いたいけどそう思うと言えないんだ。軽々しく聞こえてしまうから。
だからね。
俺、決めた。
真剣に、伝わりやすく言うから。
国語の評価が現在2である自分の脳とは思えない、馬鹿でかい計画を考えて意気込んだ。
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「あのさ、レトさん。」
何もない、ブランコだけの公園。
帰り道によく寄り道してしまう。
そこでぬるい風に当てられ、ブランコが軋む音が響く。
こんなに静かな事なんて今まで無かった。
周りではいつも誰かが喋っていて、太陽が明るく照っていて。
こんなに鮮やかな夕暮れでは無かった。
「ん?何?」
「好きなんです。」
夕日に当てられ、薄く微笑む穏やかなあなた。
けど、俺の心臓はうるさくて。自分の声すら聞こえたかも危うかった。
「…あり…」
「たまに見せる幸せそうな笑顔も、「好き」って言ったときに表情が変わるところも。」
「時々の煽りも、レトさんと馬鹿になっている時間も。休み時間も。」
「俺の「好き」って言葉を無視しない所も。」
「全部、全部!!好きなんです。」
自分の記憶の中での言葉にしやすい思い出を言っていった。
冗談ではないこと伝わったかな。
「ありがと。……。」
俺の耳に今飛び込んできたのは、「ありがと」だけ。
それって。
「…本気にしちゃって良いの?レトルトさん?」
「…………さあ。もう言わんから。」
あぁ、隠すの下手だなぁ。
あからさまに向こう向いたじゃん。
それすらも嬉しくて、緩く微笑んでしまう。
ねえ、レトさん。
覚えてる?
俺が、告白した日の事。
桃色の花がね、咲いてきてたんだ。
レトさんは忘れてるかも知れないけどね。俺はずっと覚えてる。
それ位俺にとっては大事な日だったから。
また、その日が来たら今度は一緒に笑おうね。
「花信風」 Fin.
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いつも眠い さん(眠ちゃん) のリクエスト完結しました!リクエストあざましたm(_ _)m
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