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ありがとう。と何度も言い頭を撫でてくれる聖さん。
「頭…熱いな。子供みたいだ。……抱きしめてもいいか…?」
「え…?」
「あ、いや…昔の名残で…。俺、小さいころ外国に住んでたから…ハグする癖がある。嫌なら…しない。」
「そういうことなら…大歓迎だよ。私も海外で暮らしていたことあるから、ハグとか挨拶のキスはするし。でも、何だかんだ言って日本が1番好きかな。」
聖さんの背中は広い。ハグをしても私の腕は後ろまで届かない。
「お茶も飲んだし…昼寝したい。」
「あ、じゃあ私は部屋に戻…」
「ここに…いてほしい。」
え……?
「俺のベッド…使っていい。ベッドの中なら温かい。花月と寝たい。駄目か…?」
落ち込んだような顔をする聖さん。奏とは違う甘え方で断りにくい。
それに…聖さんならたぶん安全だよね…?
ベッドに入ってもずっと手をつないでいる。こんなにも男の人との距離が近いのは初めてかもしれない。心臓の鼓動が早くなる。
「寒くないか…?」
「大丈夫だよ、ありがとう。聖さんはいつも優しいね。」
「え…?」
「聖さんと話していると、いつも安心する。だからいつも楽しくてたくさん話しちゃうな。」
「安心…?」
「うん…お兄さんができたみたい。」
「花月…俺だって男だ。そんな簡単に無防備になるな。今だってこうすれば…花月にどんなことでもできる。」
聖さんがグッと顔を近づけてくる。顔の横には彼の手があり覆いかぶさるように私の上に乗る。
「聖…さん…?」