⚠異世界パロ
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ちょっと違うこの世界に
ちょっと周りとは違うお店を見つけました。
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「はぁ…」
小さく溜息を吐く。
それと同時に軽いマントを肩にかけ直す。
「なんで俺が…。」
クリーム色のレンガにカツンとブーツを当ててとぼとぼ歩いて行く。
その歩き方には理由があった。
それは
彼女と喧嘩をしました。
しょうも無い理由かと思うかも知れません。
けど、俺、つまり、キヨにとっては一大事なのです。
追い出されて鍵のカードまで取り上げられました。
あれは…カンカンだったなぁ…。
変わらぬ様子の町を眺めながら進んでいく。
彼女のご機嫌取りに使えるものはないか…?
都合の良いものだけを目的にお店をチラチラと覗いていく。
やがて、人気の無い方向の路地裏に辿り着いていた。
迷路のように入り組んだその所はいつもなら立ち寄らない。
だが、何があるのかと気になり、足を一歩踏み入れた。
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「右、左…左…また左………右…。」
勘を頼りに奥へとずんずん行く。
薄暗く道路も汚れてきた。
そう思っていたその時だった。
ある一つのお店の周辺だけふんわりと暖かい色のレンガの床が広がっていた。
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「わ………」
言葉なんて出なかった。
その店の周りだけいい匂いがした。
外見は入り口の看板には花が使われている部分もあり
その隣には丸いカラフルなパステルカラーのランプが飾られていた。
それを見ただけで心を奪われた俺は自然と足を動かしていた。
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店内も外と同じ雰囲気だった。
あまい、蜂蜜のような香が部屋全体に広がっている。
ここは…
花屋さんらしい。
綺麗なきらきらと輝いているエフェクトがかかっているような花が沢山。
これなら彼女も喜んで機嫌を直してくれるものがあるかもしれない。
ぼーっとその事ばかり考えていると
こつりと、優しい音
「……いらっしゃいませ…です…か……?」
怪訝そうに顔を伺いながら聞いてくる、俺より10cmほど小さい男性が奥から出てきた。
大きな丸めがねと
橙色のような温かみのある色をした口元まで隠した床につきそうな長いマフラー。
そんな特徴的な見た目をした人だったこともあってか、釘付けにされた。
「…あ」
思い通りに言葉が出ない。
「な、何かお探しですか…?」
気を使ってか、花が咲くような笑顔で対応してくれる。
どこかぎこちないがどうでもよくなってしまった。
あ、そういえば
ここのお店の名前ってなんだろう。
俺は慌てて外に出ようとするが、その人が察してくれたのか話しかけてくれた。
「あ、あの…!」
「は…い?」
「ここのお店の名前は…」
そう言いかけてくれたとき
彼は小さな桃色の花がぽつぽつと咲いている花を手に持ち口を開いた。
「Bouvardia.」
「へ…」
「ブバルディアです。」
普通に言い直してくれた。
言い直すときの彼の表情は口元は見えなかったが優しく見えた。
「じゃ、じゃあ…。」
「花を…下さい…!」
張り詰めた声でそう言うと鼻にかかる声で彼は応えた。
「どのお花になさいますか?」
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お洋服とか世界観もっと知りたいお方はお聞き下さい<(_ _)>
きっと、何かしらは答えれるかと思いますのでお気軽にどうぞ。
コメント
8件
あ、ああ、えぇ… めっちゃ好きなやつです…。本当にもう色々と尊敬ですワ…(-人-)
名前…凄いオシャレやん… 暖かい色でレトさんだッ!って反射的に思ってしまったw 夜中の投稿まじ最高😇