テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
1件
今回も神ってましたあぁぁぁぁぁああ!!!! えっと、とりま 過呼吸はえろp((( 素っ気ない子いっぱいだね。トオっちがんば!!!() カナデたんは......うん。大丈夫かな(( 次回もめっっっっさ楽しみいいいいいいいぃぃぃ!!!!!!!!
異常事態だった。
冷たい無機質な灰色の通路に、爆音と怒号が響き渡る。
少女・蕾が放った銃弾は、標的にかすりもせず、壁に乾いた穴を空けた。
「……なんだ、今のは?」
口元だけで笑ったのは、黒い刀を背にした青年——闇灯 白。
動揺はない。ただの「確認」だ。
蕾は黙って銃口を構え直す。表情は無い。感情を断ち切ったような目だ。
しかしその手は、わずかに震えていた。
「止まりなよ」
ふわっと空気を弾くように、第三の声が割り込む。
トマトのように赤いリュックを背負った少女が、軽やかにステップを踏みながら現れる。
「無駄に争っても、しょうがないじゃん。まだ始まったばっかだよ? ね?」
——とと。
声は明るいが、その手には長く構えたライフル。
白がちらりと目を向ける。「お前も撃つのか?」
「えっ、いや、トマト的に平和主義だよ〜。撃つときは撃つけど!」
言ってることは矛盾してるが、声に一切の迷いがない。
蕾は一瞬だけ視線をととに移すが、すぐにまた白に戻した。
「アンタ……何者?」
「俺か?」
白は刀の柄に手を添えた。
「……通りすがりの、役立たずだ」
「嘘くさい。殺すよ」
その言葉と同時に、蕾が再び引き金を引く。
——が、白の姿はその場にはもうなかった。
「——ッ!」
蕾の背後に、黒い影が音もなく立っていた。
「動くな」
その声に反応するより早く、蕾の銃がカツン、と床に落ちた。
白の刀は、まだ抜かれていない。
「抜かないの?」
問いかけたのは、ととだった。
「抜かなくても十分だ。こいつは、まだ誰も殺してない」
「優しい〜。でもちょっと怖い〜」
ととがくるりと体を回すように歩き、倒れていた別の影に視線を向ける。
「っていうかこの子、大丈夫かな?」
——カナデ。
床にうずくまり、呼吸が荒い。肩が上下しすぎて、過呼吸寸前だ。
「はぁ……はぁ……こわ……こわい……」
「……おい、救急箱とか、無いのかよここ……」
と、急に声が響いた。
影が薄すぎて、忘れかけていた男——城崎トオルが壁際から飛び出してきた。
「この状況、完全にハザードマニュアル外だろ!? 銃? 刀? え、まじで!?」
「うるさい」
白が一言だけ放つと、トオルはビクンと肩を跳ねさせた。
「す、すみません……」
「……とりあえず、落ち着こうよ」
ととが手を挙げて言う。
「誰か死んでもおかしくないけど、誰も死ななくてもいいじゃん。今はね」