瞳石症候群
1ヶ月以内に好きな相手が死ぬ
目が徐々に宝石になる
宝石自体に規則性は無い発症3週間後に体が灰となり朽ち果てる
宝石は残り、覗くと患者の記憶が見られる
発症原因:絶対に叶わない恋
治療法:不明
薫「有名なメンズアイドルが急死したらしいよ」
珀斗「へ〜いきなりすぎん?」
薫「そう?」
珀斗「朝起きて1言目それはおかしい気がするけど…」
薫「それはあんたがおかしいだけよ」
珀斗「えぇ…なんでそんな話になったんよ…」
薫「いや、元々健康体だったらしいしこれが何かしらの奇病なら納得出来るし」
珀斗「そのうち本人が現れたり?」
るか「あの〜すみません、誰かいますか?」
薫「噂をすればね、私が出るわ」
薫は診察室をあとにした。
そこには、1人の少女が立っていた。
その少女の目には、宝石が宿っていた。
薫「案内するわ」
そう言いながら診察室へと向かう
るか「えっと、よろしくお願いします。」
珀斗「そう緊張しなくて大丈夫だよ」
薫「瞳石症候群よね」
珀斗「そうだね、恐らくバイカラートルマリン、石言葉は…確か…」
るか「【自身の存在を証明する】」
珀斗「そうそうそれそれ」
薫「老化で物覚え悪くなってるんじゃない?」
珀斗「酷っまだ40代前半なんだけど…」
薫「十分おじさんよ」
るか「あの…先程言っていた、瞳石症候群?とはなんですか?」
珀斗「あぁ、ごめんね、説明してなかったね」
薫「瞳石症候群は、瞳が宝石に移り変わる奇病よ、発症から何日程度経ったかしら?」
るか「えっと、確か16日程度です」
薫「時間が少ないわね…分かったわ、治療法はまだ確立されて居ないけど出来る限りは頑張るわ」
珀斗「残りは期限は?」
薫「5日よ」
るか「えっ…わたし、5日しか生きれない…」
珀斗「とりあえずこっちに来てくれるかな?」
るか「はいっ、、、」
薫「とりあえずここで眠っててもらうわ」
るかは意識が遠くなるのを感じる。
そして、言い様もない不安に襲われる
それは、本能からの物だった。
薫「急いで瞳石症候群について調べあげるわよ」
珀斗「分かってる、5日程度じゃあの薬も意味を成さない、今はとりあえず瞳石症候群の構造の研究を…」
それから何日が経ったのか分からない。
薫「いまは何日目」
珀斗「分からん、確か4日目だと思う」
薫「サンプルは取り終わった、あとは用無しよ」
薫はるかを病室へと運び込む。
一夜明け
るか「んんっ…」
薫「あら、目が覚めたようね、体調はどうかしら」
るか「大丈夫です。」
薫「それなら良かったわ」
るか「どうなったんで…うっ、目が…痛い…」
薫はその話を聞きメモを取り始める。
薫「目の痛み以外は?」
るか「助けて…ください…」
るかはそれを最後の言葉に、体が灰となり朽ちていった。
珀斗「遅かった…」
薫「これ」
そう言い薫は残った宝石を珀斗に投げ渡す。
珀斗「ふむ」
珀斗は、そう言うと宝石を覗き込む。