殺人病
目が赤くなり殺人衝動に駆られる
発症原因:不明
一時的な治療法:大切な人を自らの手で殺す
珀斗「最近殺人増えたね〜」
薫「もしかして【殺人病】がー、とかでも言うつもり?」
珀斗「可能性としては高いと思うけど」
2人は病院のエントランスで話す。
ドアを開け、1人の少女が足を踏み入れる。
乃亜(のあ)「奇病を専門の病院ってここですか。」
薫「えぇ、そうよ」
珀斗「それを知ってるってことはなにか分かってるのかい?」
乃亜「えっと…殺人病ってことはわかっています…」
薫「つまり、誰かを殺ったあとってことね。」
乃亜「はい…」
珀斗「まぁまぁ、薫もそこまで追い詰めないであげて」
薫「ごめんなさいね、つい、いじめたくなっちゃって。」
乃亜「あっ、いえ…人を殺したのも事実なので…あのっ、それで、治療法は…」
珀斗「悪いねぇ、奇病自体少ない中、殺人病は殺人衝動に駆られた時のみの対処法しか見つけられてないから…」
薫「これからは、ここに住んでもらうわよ」
乃亜「はい…お願いします。もう誰も手にかけたくないんです。」
珀斗は診察室へ、薫は乃亜を病室へと案内する。
珀斗「殺人病はかなり貴重な精神に作用する病、これでまた1つ進むよ。」
珀斗は1人つぶやく
薫「乃亜ちゃんだっけ、何歳?」
乃亜「私は、17です。薫さんは何歳なんですか?」
薫「私?私はね〜38よ」
乃亜「えっ、そうなんですか!?」
薫「ふふっ、驚いた?」
乃亜「はい、あの、珀斗さんとは一体どういう関係で」
薫「あれとの関係?んー共同者って言ったらいいのかしら…同じ目的を持つ仲間みたいな物よ」
乃亜「同じ目的…ですか。」
薫「気になる?」
乃亜「いえ、ただ、カッコイイなって」
薫「あら、嬉しいこと言ってくれるじゃない、今日のご飯は乃亜ちゃんのは豪華にしなきゃね」
珀斗「何の話?」
薫「今日の晩御飯の話、あんたは卵かけご飯の卵抜きよ」
珀斗「それは醤油をかけたただの白米では…」
薫「あぁ、白米も抜き忘れたわ」
珀斗「それはただのいじめだと思う」
乃亜「ふふっ、仲良いんですね」
珀斗「仲良い人は醤油のみを晩御飯にしないと思うけど…」
薫「はぁ、、、」
乃亜「珀斗さんは女心というものを全く理解してないですね。これじゃあ薫さんが大変そうです。」
数日後
薫「しばらくは殺人衝動は無さそうね」
乃亜「はい」
薫「あら、いい笑顔ね、なにか体調が悪くなったりしたら直ぐに言うのよ」
乃亜「分かりました〜」
薫「この薬精神作用タイプには効かないんじゃない?」
珀斗「その可能性はあるね、もう殺人病のサンプルは取れたからあとはどうでもいいよ」
薫「あら、そうなの?それじゃあ戻るのもありね。」
珀斗「あれ痛いんだけど…」
薫「殺人病なんて丁度いいじゃない。もう少しで出てきそうよ」
珀斗「はぁ、わかったよ、仕方ない行ってくるよ。」
珀斗「乃亜ちゃん?体調はどう?」
乃亜「お願い…します…逃げてください…もう誰も…殺したく…」
乃亜は言い終わる前に近くにあったフルーツナイフを手に取り、ベットから飛び起きる。
そして、右手に強く握り締められたナイフを珀斗の喉めがけて進んでいく。
乃亜が正気に戻った時には、既に珀斗の息は無くなっていた。
乃亜「あぁ、また、私が…」
乃亜は手に待つナイフを自らの喉に突き立てた。
珀斗「薫、計画βに移行、今回は…」
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