コメント
2件
「…..ほんとショッピって女みたいな体してるよね」
「やかましい。」
「いやでもさ」
「うるさいさっさと終わらせろ」
「はいはい。」
チーノの手が肩に触れ、牙が首筋をなぞる。「飲むよ。」
「…..わかっ…..」
言い終わらないうちに食いついてきた。「ぃ”っ……….」
牙が、肉を破って自分の首筋に突き刺さる感覚があった。チーノ曰く吸血鬼の牙には麻酔の効果があるらしい。と言っても神経を狂わせて痛覚を麻痺させる、そこに媚薬の効果も上乗せで意識を朦朧とさせる、といったものらしく、元々チーノの家系が淫魔系との繋がりがあったとかないとかでそういうのがあるるしい。(本人もよく知らないらしい。)
「っ……………」
ずるずると自分の中の命のようなものが吸い出されていく感覚。意識が朦朧とする。「ぁ………ぐっ」
微かな痛みと背徳的な快楽。無理矢理自分の大切なものが服従されてしまうことに奇妙な快感があって、それが酷く屈辱的で。
心底座っていて良かったと思った。ゾクゾクと全身を這い回るこの感覚。立っていたとしたら膝から崩れ落ちてしまっただろう。「は……….」
注射器が抜かれる感覚に近しい一瞬の痛み。と共にどっと力が抜ける。そりゃそうだ。急に沢山の血液を抜かれ貧血にならないわけが無い。
「…..終わった?」
貧血による目眩と生理的に流れていた涙を見られないため、そして快感を感じてしまった自分に対しての羞恥から顔を上げずに言う。
「うん、ありがと」