💙side
月が完全に満ちる夜。
俺たちは、都内のシティホテルに並びで部屋を取った。
全てが終わったら、お互いに会いに行くために、少しでも近くにいたかった。
照と阿部ちゃんは少し緊張しているように見えた。
💙(in💚)照、顔が強張ってる
💛いやむしろ、どうして翔太がそんなに普通なのか不思議なんだけど
💙(in💚)俺から見たら、照のままだからな。立場が逆ならもっと抵抗あったかもだけど
💛そういうものか…
照が考え込み始めたので、背中を思いっきり叩いてやった。
💛てっ!!
💙(in💚)まあ、もし勃たなかったら、俺がすぐ元気にしてやんよ
💛阿部の顔でそういうことを言うな
照は心底嫌そうな顔をした。
💙(in💚)行こうぜ
俺たちは片方の部屋に入った。
💚side
翔太たちが部屋に入った後も、何となく足が進まなくて、俺は部屋の前に佇んでいた。
蓮が優しく声を掛ける。
🖤優しくするから、ね?行こう?
💚(in💙)蓮
🖤どうしたの?
💚(in💙)俺の今の顔とか、身体とかじゃなく、俺の中身を見て、愛してくれる?
🖤……もしかして、しょっぴーに妬いてるの?
💚(in💙)そうじゃないけど…
俺は図星を突かれて、黙ってしまった。
この身体になってからも蓮に何度か触られたり、キスされたり。
それが本当に俺自身に向けたものだと頭では分かっていても、心のどこかで嫉妬してしまう自分がいた。
こんなこと蓮に言うつもりはなかったけど、いざその時になったら俺はどうしても我慢できなくなってしまった。
思わず涙が出そうになって、俯いてしまう。
蓮が優しく抱きしめてくれた。
🖤俺は、亮平が入れ替わる前も後も、中身しか見てないよ
💚(in💙)本当?
🖤だって俺の目には亮平にしか見えないもん
💚(in💙)蓮…
こうして俺たちは残りの部屋に入った。
自分の身体を取り戻すために。
コメント
2件
めめっ!伝え上手だわ🥹