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歴史学の先生はグリッソム先生らしい。高品質だが古びれたジャケットが目をひく高齢の男性。
「それでは今日はファーラン神聖帝国の歴史を見ていこう。ファーラン神聖帝国は元々は聖なる都市ファーランを防衛する騎士団に由来するとされている。聖なる都市ファーランに行ったことがある人間は?」
そこで手を挙げるのはマリアと数人だけだ。
「まあ王国に住む人間でファーランを訪れる人は決して多くはないな。なぜかというのは色々あるがこの国にある教会のほとんどが独立して運営されているのが大きいだろう。例外はアルヴィアン候爵家だ。アルヴィアン候爵家は独立して運営されている教会とファーラン神聖帝国と関わりが深い教会が共存する珍しい地域だ。」
うーん、退屈な感じだ。眠くなってきた。
「ジョー・アルヴィアン。聞いてたか?」
「すみません、いいえ。何でしたか?」
「なぜアルヴィアン候爵家は教会に対して独特のスタンスをとっているか知っているか?」
「はい、アルヴィアン候爵家は元々ファーラン神聖帝国に由来するからです。ファーラン神聖帝国から亡命してした貴族に与えられた領地がアルヴィアン候爵家領なのでファーラン神聖帝国式の教会が設立されました。その後、独立した教会が近隣の領地にある教会の傘下にある教会として設立しましたが、アルヴィアン公爵家の教会と距離を置く政策もありどちらも持続されてきました。」
「その通りだ。」
うーん、次回から欠席するかもな。確か出席点がアカデミーにはないから、その制度を利用させてもらおう。
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