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17号「どうだ? 奴を内部から葬り去る方法は、見つかったか?」
孫悟飯「あ、いえ、僕が探していたのは、彼の記憶領域です。もし脳まで機械化していた場合、支配に固執する原因となった記憶が、あるんじゃないかと思って」
18号「なるほど。ハードディスクにあたる部分だね。それで、見つかったのかい?」
孫悟飯「はい。たぶん彼が支配を好む気質になったのは、幼少期に名前が原因の虐めを受けた経緯からでしょう」
17号「奴にも、そんな過去が……」
孫悟飯「それからは機械が友達となり、兵器開発の才を見込まれ、レッドリボン軍の創設メンバーになる。その軍さえも、ある人物の手で壊滅させられてしまった」
18号「それで人間を管理してしまえば安心って、考えたわけね」
孫悟飯「恐らくはそうでしょう。この部分の記憶だけを消去できれば……」
17号「そうしたいんなら、そうしろよ」
孫悟飯「えっ、でも、いいんですか? 一応は、お二人のボスですし……」
17号「お前は俺たちにとって、命の恩人と言っても過言じゃない。その判断をするくらいの権利は、やってもいいぜ」
孫悟飯「17号!」
18号「勝手に改造された私らには、奴の記憶を勝手に改ざんし返す権利がある。それを、あんたにやるよ」
孫悟飯「18号さん! 二人とも、ありがとうございます! 一度も会ったことのない、ドクターゲロさんには悪いけど、彼自身の安全を守るためにも!」
ちょうどドクターゲロも、コードを接続していたので、すぐさまデータを更新することに成功した。
彼のメンテナンスが終わり、自動で再起動するのを待つ。
★★★★★★★
17号「さぁ、ごく一部の記憶のみを消したことにより、奴の人格にどんな変化が起きたのか……見届けようじゃないか」
18号「もしそれでも、私らに敵意を向けてきたり、世界制圧の計画に変更がないようなら……」
孫悟飯「はい。そのときは、お二人に任せようと思います」
17号「それじゃ、扉を開けるぞ!」
ゲロ「17号と18号か。私の作り上げた人造人間……」
17号「そうだ。今日は話があって来た。単刀直入に言う。俺たちはもう、お前の命令には従わない。自由に生きさせてもらう!」
ゲロ「言いたい事はそれだけか?」
17号「あ、ああ……」
さすがの17号と18号にも、緊張が走る。
18号「そういう事だ。それで、手駒を失ったあんたは、これから一体どうするって言うんだい!?」
ゲロ「私か。私がやるべきことは……!」
突如、恐ろしい形相に変貌し、18号を睨みつけるドクターゲロ。
孫悟飯「18号さん!」
18号「手出し無用だよ! コイツだけは、私の手で倒すんだ!」
17号「孫悟飯、いざとなったら俺がいく。これは俺たち姉弟の闘いだ」
孫悟飯「わ、分かった……」
ゲロ「うぉおおおおおお!」
18号「やっぱり最初のターゲットは、この中で一番戦闘力の低い私ってことかい! いいだろう……いつでもかかってきな! 私の戦闘力は、とっくにあんたを超えてるんだよ!」
かまえる18号に、目にも止まらぬスピードで、急接近するドクターゲロ。
18号「はっ、速い! まさか、向こうも戦闘力を上げてたって訳!?」
ゲロ「18号ぉぉぉ!!」
予想以上の速度で、目の前まで迫られ、身動きがとれなくなってしまう18号。
ゲロ「良かったら、私にパフパフしてくれんかの?」
18号「はっ……?」
目を見合わす三人が、三者三葉の聞き間違いを信じ、場の空気が凍る。
しかし、無情にも聞き取れてしまった発言を思い返し、悟飯は答えの分かる問いかけを行う。
孫悟飯「こ、これはどういう事でしょうか?」
17号「分からないが、奴の記憶から恐怖が消えた事により、男の本能が蘇った……とかじゃないか?」
ゲロ「いやぁ、改めてみるとお主、私の好みドストライクでな。パフパフしてくれたら嬉しいなと……」
一番最後まで放心状態だった18号が、正気に戻る。
そして、ドクターゲロの急接近を上回るスピードで、激しいビンタをかました。
ゲロ「うぎゃーーーーーーー!」