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びび
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#山中柔太朗
Freesia
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今回は圧倒的やわしゅんですね、!
リクエストありがとうございます…!!!
「柔太朗! 3階のICUから輸血用パック届いたらすぐ持っていって!」
「了解です! 佐野先生、外来のベッド追加設営終わりました!」
総合診療科のフロアは、文字通りの戦場と化していた。
近県で発生した大規模な高速道路の多重事故。
搬送困難となった重症患者が次々とこの総合病院に押し寄せ、医師も看護師も全員が自分の受持ちで手一杯になっていた。
仁人は処置室で緊急処置に追われ、太智も佐野と共に急患の対応で走り回っている。
「はぁっ、はぁっ」
そんな喧騒から離れた、静まり返った非常階段。
舜太は輸血用パックの保冷バッグを両手に抱え、息を荒らげながら階段を駆け上がっていた。
エレベーターは重症患者の搬送で占有されており、使えない。
「急がなきゃ……ッ、みんな必死なのに、僕が遅れたら……!」
焦る足とは裏腹に、身体の異変は急激に進行していた。
数分前、救急搬送されてきた患者の荷物を整理していた際、何らかのアレルゲンに触れてしまったのか。
あるいは、慌ただしく口に押し込んだ軽食に含まれていたものか。
全身を襲う、激しい痒みと皮膚の赤み。
そして何より、喉の奥が急速に腫れ上がり、気道が塞がっていく猛烈な息苦しさ。
「な、に……これ……息が……吸えな……っ」
視界が急速に狭まり、全身の血圧が急降下していく。
アナフィラキシーショック特有の、死の恐怖を伴うめまい。
「……じゅ、うぅ……っ」
足の力が完全に抜け、崩れ落ちた。
そのまま手すりを掴むこともできず、重い保冷バッグを手放した舜太の身体は、無情にも階段のステップを転げ落ちて踊り場へと叩きつけられた。
ドガンッッッッ!!!
鈍い音が非常階段に響いた。
頭部を強打し、四肢に激痛が走る。
だが、それ以上の絶望が喉を締め付けていた。
「っ……あ…………ッ、ふ……っ」
気道が狭窄し、喉からヒューヒューと笛のような擦過音が漏れる。
指一本動かせないまま、視界が急速に黒く染まっていく。
「……舜太!?」
その時、非常階段の重いドアが跳ね上がった。
血相を変えて飛び込んできたのは、柔太朗だった。
「輸血届くのが遅いから見に来た……ッ、舜太!!」
転落した保冷バッグと、踊り場でぐったりと横たわる舜太の姿を見て、柔太朗の顔から血の気が引く。
「舜太!分かる!?どこ打った!?」
駆け寄り、膝をついて抱き起こそうとした柔太朗は、舜太の顔色と異様な喘鳴に目を見張った。
全身に浮かび上がる真っ赤な蕁麻疹。
青紫色の唇。
喘ぐように落ち開いた口。
「これ……アナフィラキシー……っ!?」
「あ……っ、ゆ……た……っ」
かすかな声を遺して、舜太の瞳から光が消え、ガクリと頭が垂れた。
意識消失のサイン。
「舜太! 舜太ッ!!」
柔太朗は一瞬途切れそうになる理性を必死で繋ぎ止め、素早く舜太の頸動脈に指を当てた。
脈拍は弱く速い。
血圧が暴落している。
「気道浮腫……! 時間がない……ッ!」
柔太朗は瞬時にスクラブのポケットからエピペンを取り出す。
今回の重症患者たちに、万が一の事があった場合の、持ち出し用として常に携帯していたもの。
「舜太、ごめんな、ちょっと痛いぞ……!」
安全キャップを外すと、舜太の太ももの前外側に垂直に押し当て、カチリと音が鳴るまで強く押し込む。5秒間、薬液が注ぎ込まれるのを祈るような心地で保持した。
「頼む……頼む頼む、効いてくれ……!」
アドレナリンの投与を終えると、すぐさま舜太の衣服の首元を緩め、両足を高く上げて血流を心臓へ戻す体勢をとらせる。
「佐野先生! 仁人くん! 誰か来てくれ!! 非常階段だ! 舜太がショック起こした!!」
廊下に向かって喉が張り裂けんばかりの声を張り上げる。
それからすぐに、柔太朗は舜太の冷たくなった手を両手で強く握りしめた。
「目ぇ覚ませ舜太……!頑張るんだろ!?置いてくなよっ!!」
エピペンの効果か、あるいは柔太朗の必死の呼びかけが届いたのか。
数十秒後、深く引きつった息と共に、舜太の胸が大きく跳ね上がった。
「カハッ……っ! ゲホッ、ガハッ……!」
「舜太! 落ち着け、息吸えるか!? 俺だ、柔太朗だ!」
「ぅ……ゅぅ…………? ぼ、く……っ」
喘ぎながらも、薄っすらと開いた舜太の瞳に柔太朗の姿が映る。
「よかった……っ、よかった……!」
感極まった柔太朗が、意識を取り戻した舜太の頭を抱え込み、自分の胸元に固く引き寄せた。
「非常階段から落ちて……全身打撲とアナフィラキシー。もう動くな。すぐ佐野先生たちがストレッチャー持って来るから」
「ごめ……っ、ゅ……も、………か……きゃ……」
こんな状況になっても仕事を心配する舜太に、柔太朗は涙で視界を滲ませながら、ぽんと優しくおでこを小突き合わせた。
「そんなのいいから、今は自分の心配して。……舜太いなくなったら、俺どうすればいいの」
「じ、ゅ…う…」
「……一人で無理させてごめん」
「柔太朗! 舜太!」
非常階段のドアが勢いよく開き、と仁人や太智たちがストレッチャーを押して駆け込んできた。
聞き慣れた足音と怒号のような心配の声を聞きながら、舜太は柔太朗の温かい腕の中で、今度こそ安心してそっと瞳を閉じたのだった。
「……ん……っ」
個室の静かな空間。
重い瞼を開くと、真っ先に目に入ったのは、ベッド脇でずっと自分の手を握りしめていた柔太朗の顔だった。
「舜太!? 分かる!?」
「じゅぅ…………?」
「よかった……っ! 気分はどう?息苦しくない?痛いところは!?」
「息……吸える……。でも、全身……痛い……」
「そりゃ階段から落ちたらそうなる。骨折はなかったけど、打ち身が酷い。……で、舜太。お前、何食べた?」
仁人が腕を組みながら、呆れたような、でもどこか安堵したような顔でベッドの横に立った。
「……え?」
「血清分析と問診の結果。お前、昼休みに患者さんから差し入れでもらったピーナッツ入りのクッキー、空腹に任せて食ったてたろ。
お前、軽度のナッツアレルギー持ってるの忘れてたの?
連日の激務で免疫落ちてるとこにそれ食って駆け回ったから、一気にアナフィラキシー起こして、さらには階段から落ちたんだよ」
仁人に完璧な原因を提示され、舜太は固まった。
「あ……あはは……お腹空いてて、つい……てへっ☆」
舜太が頭を掻きながら可愛く誤魔化そうとした瞬間——
ペシッ! パシッ!
「『てへっ☆』じゃない!!」
「こっちは生きた心地しなかったんやから!!」
佐野と太智から容赦ない愛のチョップが舜太のおでこに飛んだ。
「痛っ! はやちゃん、太ちゃん!」
「当然だバカ!柔太朗がエピペン持って飛んでいかなかったらどうなってたか!」
仁人も小言を言いながら、点滴の速度を調整する。
「痛たた……ごめんなさい……」
シュンとおでこを押さえる舜太の身体が、突然ぐっと強い力で引き寄せられた。
「……っ、もう……」
柔太朗が、ベッドの上の舜太を壊れ物を扱うように優しく、けれど絶対に離さないという強い力でぎゅっと抱きしめた。
「じゅう……?」
「『てへっ』で済むわけないでしょ……本当に怖かったんだから。……無事で、よかった……っ」
耳元で震える柔太朗の声とあたたかさに、舜太は自分のしたことの大きさを実感し、そっと背中に手を回し返した。
「……ごめんね、柔太朗。助けてくれて、ありがとう」
夕暮れ時、燃える太陽を背に、カーテンが静かに揺れた。
コメント
3件
リクエスト書いてくださってありがとうございますm(*_ _)m✨️ まさに、頭の中で思い描いていた作品です✨️ 上手く言語化するのがとっても難しかったので💦 伝わってて良かったです😊 やっぱりFreesiaさんにリクエストして良かったです😊 やわしゅん最高です👍 アレルギー空腹で食べてしまうしゅんちゃんおちゃめで可愛いね♡ そしてとっても心配で仕方ない( ˇωˇ ) そんなしゅんちゃんもとっても好きです✨️ いつも冷静なじゅうちゃんがしゅんちゃんのピンチに動揺していてとってもドキドキワクワクしています,,ᴗ ̫ ᴗ,, そして身体から力が抜けて転倒する描写スロウモーションで頭の中に映像で流れてきてとっても好きな場面です💕 それとしゅんちゃんが転倒して非常階段に響き渡る鈍い衝突音が今日一大好きな場面です💕 そしてまたリクエスト書いてもよろしいでしょうか? だいちゃんが事故に巻き込まれて頭を打ってしまうお話しです✨️ 設定を指定してもよろしいでしょうか? だいちゃんが転倒して脳出血を起こしてそして事故で負った大怪我で出血箇所が多く出て居て正直とってもピンチです✨️ そして願望ですが総合病院の近くで土砂崩れが会って病院が停電していてただでさえ病院内が混乱している中にだいちゃんが運ばれてきて治療、手術等を処置をしなければならないギリギリに電気が復活するというドキドキハラハラするというシチュエーションだと助かりますm(_ _)m ご参考までに😊 次の投稿もとっても楽しみにしています😊🎶 体調には気をつけてください😊 楽しみにしてます(*^^*)
うわっ、今回めっちゃヒヤヒヤした!!舜太くんまた無茶してるし、アナフィラキシーで階段から落ちるシーンはマジで心臓止まるかと思ったわ…😱 でもそこに柔太朗がエピペン持って駆けつけるとかカッケェ!「舜太いなくなったら俺どうすればいいの」ってセリフに完全に持ってかれた…!最後の抱きしめ合いで涙腺緩んだ。はやちゃんと太ちゃんの愛のチョップも笑えたw 無事でよかった!🔥