『…ん…?』
「あ…起きた?」
ふと目を開けると隊服姿のときとうさんがいた
『…えっ…?』
「紗奈も早く着替えないと、部屋まで送ってあげるから」
『は、はい…?』
…もしかして…
わ、わたし…ときとうさんと寝ちゃった…?
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『あ…あり…っありがとう…ございます…』
「うん、じゃあまた会えたらね」
『うぅ…』
わたし…バカだな…
ときとうさんにまた迷惑かけちゃった…
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時透side
『ねぇ聞いてよ宇隨さん』
「おうおうどうしたどうした…頼むから声ぐらいかけろよ」
僕はそれから宇隨さんの邸に来た
意味は…特にないかもだけど…
『昨日紗奈と寝ちゃった』
「ちゃんと更生しろよな」
『警官送りにしないでよ』
宇隨さんがジト目でこう言う
「…お前なぁ…アイツが何歳か知ってるか?」
『…10歳』
「これお前がもうちょっと歳いってたら犯罪だぞ」
『まぁ既に犯罪者予備軍だよね』
「気付いてたのかよ」
いやだって普通気付くよ
僕、人に…いや、年下の女の子にこんな事思ったことないもん
『…けど4歳差はあんまりないでしょ…』
「結構あるわ」
『…紗奈も子供でも”幼女”でもないんだからさ…』
「必死に言い訳を探すなよ」
宇隨さんがため息をついてこう言う
「…あのなぁ、アイツ、保護者が派手にいんの知ってるだろ…」
『…一般隊士とかだったら僕いけるし』
「何がだよ」
どうせ、柱の人が保護者でも大丈夫でしょ…僕一応信用貰ってるし
『…んで、その保護者ってのは誰なんですか』
「胡蝶、伊黒、不死川…まぁ可愛がってるのは甘露寺だなそれに加えて悲鳴嶼さんもいる」
『まさかのオールメンバーじゃん』
「まぁほとんどの柱が保護者だぞ」
『あの子どんだけ人脈あるの?』
ほとんどが保護者で怖いんだけど
「まぁ…アイツ無愛想って訳ではないからな…本当に嬉しい時は笑顔になるし、悲しい時は結構顔に出るぞ」
『…確かに結構顔に出てた』
「おいお前紗奈に何した答えろ」
『一緒に抱き合った』
「柱の皆に報告しとくな」
『僕明日の朝日拝めるかな?』
あの人達に報告されるとか恐ろしい以外の何物でもないんだけど
『…だって泣いてたんだし仕方ないじゃないですか』
「はっ…泣いてた?」
『はい、疲れて廊下で寝るところだったので僕の部屋に連れて行ったんですよ』
「それ傍からみたらただのロリ〇ンだぞ」
『僕の顔が幼くて良かったですね 』
「褒めてねぇよ」
『じゃあ話続けますね』
「切り替え早いな」
宇隨さんはヤレヤレとした表情で僕を見た
『それで、僕の布団でしばらく寝かせてたんですよ』
「何でお前の布団なんだよ」
『いい匂いでしたよ』
「後で柱に報告しとくな」
『すみません冗談です』
宇隨さんが紙を取りに行こうとしてたので流石に止めた
…まぁ本当にいい匂いだったんだけど
『それで…紗奈が魘されてたんです 』
「あぁ…なるほどな…」
『で、僕が起こしてあげると泣いちゃって…』
「まぁ急に思春期の男に連れられてると泣くよな」
『どんだけ僕の事信用ないんですか』
ちょっと心配になっちゃったんだけど…
『…で、泣いた理由が僕もあんま分からなくて…』
「分からない…?」
『なんかずっと”ごめんなさいごめんなさい”って言ってたので僕が抱き締めました』
「あぁ…そういう経緯なんだな…」
宇隨さんがなるほどなっと言ってまた僕の方を見た
流石に僕でもまだ女の子に手は出さないよ…
『…で、その魘されてた理由宇隨さん何か分かりますか?』
「…まぁ俺も随分前の事だから曖昧だけどな…」
『随分前…?』
「…あぁ、言ってなかったな、そういえば」
「俺、紗奈の事鬼から助けたんだよ」
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