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たーくん
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なすぴ🍆
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コメント
5件
やっぱ書くのうますぎる……!ほんとに尊敬します!最後誰だろ…?
今回も面白いです〜! 最後は誰だ……みんな個性的で大好き
更新遅れてすみません!!🙏 少し長くなるお話になる可能性があるので末永く…… それと、こちらの都合でキャラクターの表情差分を作らせていただく場合があります。 同じメーカー、同じキャラメイクでやりますのでご安心を。 物語をさらにお楽しみ頂けるかと思いますので、ご承知をお願いいたします🙇
しばらくジャズの音楽だけが部屋を支配した。
そこに唯一の女性客が現れる。
ドアベルが鳴り、足を踏み入れたのは ーー
「…っし、失礼、します……」
このような場所に来るのが初めてなのかなんなのか、
おどおどした様子と口調で店内に入る。
「……おや。女性の方ですか。」
レイが声をかける。
読めない男だ。
「……っは、はい…」
「ここには初めて?」
「…はい…人探しをしていて…、ここならいろいろ聞けるって聞いたので……」
「……ふーん。そんな噂が。」
「ところで、お名前は?」
「…っは、春野…優、です…」
「…春野さんですね。」
「ご職業は聞いてもよろしいですか?」
そこで詩織が口を挟む。
「あ、ちょっと。」
「自分は話さなかった癖に他人には聞くんすね。」
「……別に、私には私の人権がありますから。」
「それに、私が相手に何かを聞くのはダメなことでもありませんよね?」
「……。…本っ当に、分かんない人っすね。アンタ。」
レイは微笑みを崩さない。
「……で、先ほどの質問、答えは?」
「……あ、いえ……実は、私高1なんです……」
「……おや。有栖さんと似たようなものですね。」
どこで彼の名を知ったのだろうか。
レイはそのまま続ける。
「……まぁ、女性に手を出すつもりはないので。」
「テーブル席にでもついていたらどうです?」
「……そうします…。」
ちらりとレイの目を見て、それから ー店内や客を時折見ながらー カウンターではない少し離れた複数人掛けのテーブル席へと腰を下ろす。
マオレイは机に突っ伏し熟睡。
有栖はゲームをし、
詩織は相変わらず手帳を手にメモをし、
レイはどこから取り出したのか、サイコロを3つチンチロのように振っている。
宵はと言うと ーー
「……」
変わらずコーヒーを飲む。
…表面上は。
目線は”彼女が入店した時”からさりげなく見ているのに、気づく者はいるのだろうか。
彼は心の中である言葉を反復していた。
(……”ある人を探しに”ねぇ)
(…まぁ、いいか。分からないなら。)
コーヒーを啜る。
もう何度同じ動作を、自然に行なっているのだろう。
何を思ったか、スマホを取り出し、イヤホンを耳に嵌め、何やら音楽を聴き出す。
時折鼻歌が混じることに彼は気づいているのだろうか。
ーー 否。
きっと気づいていないのだろう。
それすら店内に流れる音楽に掻き消されているのかもしれない。
重たいような、軽いような、探るような ーーー
そんな沈黙が、店内を満たす。
誰も口を開かない。
2人は音楽とゲームを。
1人は眠り、
1人は時々ネットの記事を見ながらメモを取り、
また1人は忙しなく店内と客を見回し、
1人はサイコロやらカードやらで遊んでいる。
軽く、心地よい音。
からんころん。
ドアベルが鳴った。
誰かがドアを開け、店に足を踏み入れる気配。
そんな重々しい空気を破ったのは ーー
誰でもない ーー彼だ。
この酒場の一夜は、
彼が来て完成する。
さぁ、最後の客は誰か。
この酒場で、誰がどんなことを語るのか。
本当の一夜は、まだこれからだ。