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#転生
平家 芳一
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「ファイヤー・ビルドイン・クラッシュ!!」空を切り裂き、炎のドリルを纏ったレゴリスの急降下キックが、巨大化したグレイズの核を正確に貫いた。
ドッカァァァァンッ!!
激しい爆発音とともに、灼熱の熱波が街を駆け抜ける。
怪物の巨体は一瞬で崩壊し、空中へ散らばる灰色のチリとなって消滅していった。それと同時に、波紋のように光が広がり、侵食されていた建物や道路が、元の鮮やかな日常の色彩を取り戻していく。
「ハぁ……ハぁ……勝った……のか?」
着地したレゴリス——ハルは、膝をつきながら荒い息を吐いた。
ドライバーから熱気が抜け、カチリと音を立てて変身が解除される。ハルの手に戻ったコアブロックは、やり遂げた達成感を示すように温かく発光していた。
動きを止められていた大人たちが、ハッと意識を取り戻す。
「え……一体何が……?」
「あの怪物はどこへ行ったんだ?」
助かったのだ。ハルの「無駄な想像力」が、間違いなくこの街を守った。
ハルは泥のついた顔を拭い、胸を張って大人たちへ微笑みかけようとした——その時だった。
カチッ。
復元されたばかりの信号機の影から、冷ややかな「ジョイント音」が響いた。
「……え?」
ハルの背筋に、ゾクリと氷を押し当てられたような戦慄が走る。
夕日が届かないビルの陰から、ゆっくりと「それ」は姿を現した。
ハルと同じ、腰に基礎板(ベースプレート)のドライバーを装着した人影。
しかし、その姿はあまりにも異常だった。
ハルの「燃える赤」とは完全に対照的な、光を一切反射しない無彩色のアーマー。
白でもなく、黒でもない。ただ情熱や感情を削ぎ落としたかのような、不気味な「灰色のブロック」が無機質に組み上げられている。
胸のコアに嵌め込まれているのは、色を持たない「クリアモノクローム」のブロック。
ガチャン……
その男が静かにドライバーのレバーを引くと、重く濁った機械音が街に落ちた。
『SILENT… ERASE…』
「キミの作る世界は、あまりにもうるさいね」
アーマーの隙間から漏れ聞こえたのは、冷淡で、どこか全てに絶望しきった大人の声だった。
男が無彩色のアタッチメントを腕に噛み合わせる(ビルドインする)と、ハルが命がけで取り戻した周囲の色彩が、ふたたび「スーッ……」と音を立てて色あせ始める。
「な……なんだよ、お前……! お前も、ブロックの力を使えるのか!?」
ハルが叫ぶが、灰色の戦士——レゴリスの『影』は、バイザーの奥にある光なき瞳でハルを見下ろすだけだった。
「創造など無価値だ。完成された世界に、君のような歪なマニュアル違いは要らない」
静寂の中、モノクロームの戦士がゆっくりと拳を構える。
自分と全く同じシステムでありながら、あらゆる「色(感情)」を拒絶するもう一人のヒーローの存在に、ハルは言葉を失ったまま立ち尽くすのだった。
コメント
1件
主人公がハルで私ハル。だからってわけじゃないけど、炎ドリルの急降下キックには燃えたわ🔥 色を取り戻した街の余韻もつかの間、同型ドライバーの無彩色戦士……「色=感情」を奪うって発想が憎いな。続きが気になりすぎる!!