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四限目が終わると、デュースは一人で食堂へ走った。
何を食べたのか、味はほとんど覚えていない。ただ、腹に詰め込んだ。
再び保健室へ向かう途中、廊下で誰かとぶつかる。
「おい、どこ見て歩いてんだ?あ゛?」
相手は因縁をつけるように肩を押した。
「あーあ、骨折れたかもしんねーなぁ?
治療代と、慰謝料。払ってもらおうか?」
「すいません、急いでるので、あとでいいですか?連絡先だけ…」
「何を急いでんのか知らねえけどよぉ。
どうせ大したことねぇ用事なんだろ?」
頭に血が上った。エースをバカにされた気がしたからだ。
「あ゛ぁ?!急いでるっつってんだろ!
こっちは病人が待ってんだ!
もし悪化してたらどう落とし前つけてくれるんだゴラァ!」
「はぁ?別にいいだろ。死んでも大したことないじゃん?そんなやつ。」
何かが切れた音がした。
息を大きく吸う。
「人の命を、軽く、見るなァァ!!!」
「グハァッ」
拳が出ていた。
見事に頬に当たった。
相手は鼻血を出していた。
「……ハッ!……や、やっちまった……!」
相手はまだ倒れてはいなかったが、恐れたのか逃げるように走って行ってしまった。
デュースも保健室に向かって走り出した
保健室の椅子に腰を下ろし、エースに向かって呟く。
「あぁ、どうしよう?殴ったから……優等生じゃなくなってしまった。
最悪、退学とか……」
エースは、少しだけ口角を上げた。
「ふっ、大丈夫だろ……お前らしいわ」
胸の奥が少しだけ軽くなった。