「……それを今聞くのか」
不思議そうに、単純な疑問を口にした様子の舞佳に、怜一が呆れたように口を挟んだ。
「普通にしていれば平気でも、その話題を口にすると興味を引いてしまうんじゃないか」
怜一の危惧を聴きながら、仁海はそれとなく先ほどの「腕」を盗み見た。男性はまったく気づくことなく連れと楽しそうにお喋りしており、「腕」は男性の肩からぶら下がったまま。
その指先が、しっかり肩を掴んでいるのを見た仁海は、直感的に「この男性に執着している」と感じた。そういうときは、しっかり見つめていても気づかれないことを経験上知っている。
「たぶん、今なら大丈夫。俺たちのほうに興味がないみたいだから」
「そうか。ならいいんだが」
「それで……もし、気づいてるって知られたら、どうなると思います?」
怜一が引き下がったのを見計らって、舞佳が話を*************
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