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…✕月〇日 月曜日…
「香奈ー!かーなー!起きてー!」
聞き慣れた母の声。
「もう5時40分だよー」
5時30分に起きなきゃダメなのに、10分は毎朝寝坊してしまう。朝が弱いせいだ。
「……はーい」
やる気のない私の返事。
顔を洗い、歯を磨いてドアを開けると、もう朝ごはんが用意されている。
ご飯と、味噌汁と、昨日の余り物。
ご飯を喉に押し込む。朝はこんなに食べられない。
【今流行りの絶品スイーツ!~~~】
聞き慣れた、テレビの人の声。
月曜日は、やっぱり憂鬱だ。
「香奈、もうこんな時間じゃん」
ふと時計に目をやる。6時20分。
私は、ご飯を食べるのが遅い。
「あ、ほんとだ。着替えてくる。」
重い足取りで自室へと足を運ぶ。
いつも見ている制服。
白いブラウス、チェックのスカート。
全て着終わったら、髪を結ぶ。
私はショートカットの方が好きだ。
だけど、母や友達が
「香奈は髪が長い方がいいよ」
と言うから、髪を伸ばしている。
正直、結ぶという作業はとてつもなく面倒だ。
歯を磨いて、今日の準備をする。
軽いはずのリュック。なんだか重い。
「あ」
リュックを背負った後に気づいた。リボンなどを付けていない。
机の上にあるリボンを取り、着ける。
私は冷え性だから、ニットの上にブレザーを着る。
忘れ物は無い。
「いってきます」
「ん、いってらっしゃい」