他の3人と違い、自宅へ阿部を連れ込むことに成功した渡辺翔太。部屋の中に何もないことを若干恥ずかしく思いつつ、阿部をもてなそうとした。
💙「俺んち水しかねぇじゃん…。水でいい?」
💚「あ。お構いなく。俺すぐ帰るから」
💙「え、いいじゃん。ゆっくりしていきなよ」
阿部はなんとなくソワソワしている。
そんな阿部を見て、渡辺は3人の言葉が真実なのではないかと思い始めた。もし、脈がありそうなら気持ちを伝えよう。そう思いながら、阿部の隣りに座っていると、
💚「あっ!あのねっ!翔太!!」
💙「は、はいぃ???」
💚「どうしても翔太に見せてほしいものがあるの!」
💙「…なっ、何…?」
渡辺の心臓が飛び出るかと思うくらいに跳ねた。阿部は、渡辺の服の上から腰のあたりを撫でている。
え?なに…そういうの、求められちゃってるの?俺…。
思わず赤面する渡辺。上気した阿部の、色っぽい目が渡辺を見つめた。
💚「脱いで?」
💙「ひゃ!!!…え?」
💚「ねえ、脱いで…お願い…」
そんな潤んだ目で見つめられて断れるやつなんているのかよ…。
渡辺は意を決して、上着を脱いだ。
阿部は手を叩いて喜ぶ。
ん?手を叩いて…?
そして、おもむろに取り出したスマホで臀部の上のあたりにある渡辺の古い傷跡を撮影し始めた。室内にカシャカシャという容赦ないシャッター音が鳴り響く。
渡辺は顔を覆いながら恥ずかしさに耐えた後で、阿部に聞いた。
💙「え、今のなに?」
💚「舘さんが教えてくれたの。翔太が子供の頃、木から落ちて大怪我した時、舘さんが助けたんでしょ?」
💙「う…うん」
💚「その時のお尻の傷がまだ残ってるんだよって。舘さん、子供のころから翔太を守ってたんだね。俺、その話聞いてからずっと見てみたかったの」
💙「…へぇ?」
💚「今日は誘ってくれてありがと!俺、この後、舘さんと会うからもう行くね!」
阿部はご機嫌で渡辺の家を後にした。
💙「………」
コメント
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お話の展開が面白すぎます!!✨