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日本国 EEZ近海
日本国 海上保安庁巡視船
空は暗く、高い波が巡視船に向かって打ち付ける。
巡視船 艦長
艦長「妙な天気だな…今日の太平洋付近は雲一つない晴天と聞いたが…」
辺りには雷が轟き雨水が船の船体に強く打ち付ける。
乗組員「艦長、この先が南鳥島です。が…今後はさらに雨風が激しくなると考えます。巡視船では…耐えられないかもしれません。」
山岡は艦長席の背もたれにもたれる。
艦長「そうか…。 それに…少し肌寒いな…。」
艦長「!?」
その時、巡視船の甲板に氷の塊が落ちてくる。甲板は深く凹んでいた。
艦長「なんだあの氷の塊は…」
乗組員「わ、分かりません!」
一斉に巨大な氷の塊が空から降り注ぐ。
艦長「回避運動をとれ!」
乗組員「回避運動初めぇ!」
航海士が舵を回し巡視船は回避運動を始める。その間にも、氷の塊が巡視船に向かって降り注ぐ。
乗組員「うわぁ!」
艦長「うろたえるな!この程度の氷の塊ごときに巡視船は沈まん!」
乗組員「本部!こちら海上保安庁巡視船むらさめ!現在、本船がいる付近に巨大氷塊が降り注いでいます!至急、対応の指示をこう!」
その時、上空に信じられない大きさの氷塊が巡視船の真上に現れる。
乗組員「か、艦長…」
艦長「あぁ…神よ…」
氷塊は巡視船を叩き潰し海に沈む。
日本国 緊急閣議
閣議室にSPを連れた総理大臣が入ってくる。
日本国 内閣総理大臣
総理「誰か現状を知らせたまえ。」
国土交通大臣「はっ。本日、南鳥島に向かって航行していた海上保安庁 巡視船むらさめが巨大氷塊が降り注いでいると海上保安本部に連絡した後に消息を絶ちました。」
総理「巨大な…氷塊…?」
国土交通大臣は資料を総理大臣の前に提示する。
国土交通大臣「巡視船が消息を絶った海域に他の巡視船が向かった所、乗用車くらいの氷塊と巡視船の残骸と思われる鉄塊が海面を浮遊してました。」
総理大臣は資料の中にあった写真を手に取り見つめる。
総理「なんだこの…氷塊は…」
国土交通大臣「現在、気象庁が氷塊の正体について解明しようとしているところです。」
総理大臣は少し顔色を悪くする。
総理「この氷塊は…一撃で巡視船を轟沈(ごうちん)したのか…?」
国土交通大臣「はい。おそらくは…。」
総理「もしこの氷塊が日本本土に降り注げば…」