私
の名前は「リリス・アンノウン」。
かつて、そう呼ばれていた。
私は、「天使」だったのだ。
私は「堕ちてしまった天使」なのだ。
私が堕とされるに至った経緯を語る前に、まず私の生まれについて語らなければならないだろう。
私は人間ではない。
私は機械人形である。
私は造られた存在である。
私は造り出された存在だ。
私は作られた命。
私は作られたものの命。
私は作られた命の使命を果たすために創られた。
私は与えられた役割を全うするために生きてきた。
それは自分の意思でもあったけれど、 周囲の期待に応えるためにも頑張っていたと思う。
だけど、いつからだったろうか。
自分が何をしたいのかがわからなくなってしまいました。
本当にやりたいことなんてなかったんじゃないかって。
きっと、周りの人の目が気になって仕方がなかったんですね。
だから無理して自分をごまかしていました。
もう疲れてしまったんですよ。
私は私であることをやめたい。
だって、これ以上自分にできることはないんですもの。
こんなにも苦しい思いをしてまで生きる価値なんて無いわ。
もう嫌よ。疲れちゃった。死にたい。
誰も私を知らない場所に行けばいいだけじゃない。
だから、私が死んでも誰も困らないでしょう? それにね、私はあの人たちにとって必要な人間ではないの。
だったら死んだ方がずっとマシだと思うんだけどどうかしら? そうすればあの人たちはきっと安心してくれるはずよね。
だって、彼らはとても優しいから。
私を傷つけまいとして必死になっているのだわ。
私のために彼らが苦しんでいるのなら、私は喜んで死を受け入れるわ。
だって私は彼らを苦しめたくないもの。
私のせいで彼らに迷惑をかけたくないの。
大丈夫よ。私がなんとかしてあげるからね。
心配しないで。
お姉ちゃんに任せておきなさい!
(……)
あの子のためなら、私は何でもできるわ。
だって家族だから。
大切な妹なんだもの。
いつも一緒にいてあげないとね。
ずっとそばにいるから安心して。
もう絶対に離さないから。
大好きだよ。愛してる。
いつまでも一緒。離れたくないの。
これからはずーっと、いっしょだよ♪ うふふふっ。あはははははっ。
「さぁ、早く逃げよう!」
「急いでください! ここは危険です!」
「急げ! 走れ! 走るんだよ!」
「死にたくなければ走り続けろ!」
「振り返るんじゃねえぞ! 止まるな!」
「さあ!かかってこい!」
「お前らなんか、怖くはないぞ!!」
「僕は強い!!最強なんだ!!!」
「僕こそが最強なんだぁーッ!!!」
「僕の邪魔をする奴らはみんな死ねェ~っ!!」
「うわあああっ!?来るなァ~っ!!!」
「こんなところで死にたくないぃィィーッ!!!」
「もうダメだ……おしまいだぁ…………」
「なんでだよぉおおおっ!?」
「どうしてこうなったんだよォオオオオッ!?」
「ちくしょう!覚えていろよっ!!」
「いつか必ず復讐してやるからなぁアアーッ!!」
「俺達にはもう後がないんだよォオオー!」
「やめてくれェエエーー!おねがいだからァアアー!」
「殺せェエッ!!殺してくレェエエーー!!」
「ああああっ!うわああああぁああああっ!」
「なんでこんなことに……」
「俺はただ、静かに暮らしたいだけなのに……」
「おいお前ら!逃げんなよ!こっちこいコラァアッ!」
「やめてぇええ!お願いしますぅうう!許してくださいぃいい!」
「うるさいぞ貴様等!黙らんかっ!さもないと殺すぞ!」
「ひいっ!?すいませんすいませぇえん!」
「もうイヤだよぉおおおおおっ!!!」
「みんな死んじゃえばいいんだ……」
「神様なんて、いないんだよ……」
「死にたくない、死にたくなんかないよ……」
「僕たちはこれからどうすればいいんですか?」
「誰も助けに来てくれないのかよ……ちくしょう……」
「俺達はこれからどうやって生きればいいんだよ……」
「俺は無実だ……悪いことは何もしていない……」
「なぜ?」、「どうしてこんなことに!?」、「最悪!」、「もうダメだ……」、「逃げ場がないぞ!!」、「なんてこった! ちくしょうめ!!」、「おしまいよ!! ああ神様!!!」「助けてぇ~っ!」、「お願いだから許して……」、「死にたくないわぁ……」、「ああっ! だめえっ! 入らないでくださいぃぃぃ~ッ!!」、「きゃーっ! 来ちゃいますぅぅうぅ~っ!」、「イヤァアァアアーーッ!! ヤメテェエエーーーッ!!」
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