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私は体育館隅で影山さんのサーブ練習を眺めていた。
(あ、ペットボトルに当たりそう!)
「うっ!」
(ってあれ?日向がボール飛ばしちゃった。)
『あ、あはは笑』
「おい!日向ボケぇ!!」
影山さんが怒りつつ、もう一度サーブを打つ
(今度こそ!)
<トンッ>
『えっ』
影山さんの勢い良いサーブが綺麗な円を書いて拾われた。
(なに今の凄いレシーブ!)
(え、てか…)
「『ちっちゃ!』」
日向と私が同時に口を開く。
(あ、あれ日向より小さいよね?)
日向がその人に向かって質問する。
「な、何cmですか?!」
「おれ?159cmだ!!」
(え、!!)
私は嬉しくてその人へ走っていく。
『私も159なんです!!』
「お!!すげぇ偶然だな!!」
明るくフレンドリーな性格が話しやすく、私はたくさん口が回ってしまう。
「あ!ノヤっさん!」
「おー西谷!」
菅原さんや田中さんが西谷さんに話しかける
(西谷さん、ちょっとうるさいけど、友達になりたい!)
私は新たな目標が出来た。
『〜〜♪』
私は鼻歌を歌いながら上機嫌に体育館へ向かっていた。
(え?!ふ、不審者?!)
体育館の入口前には背が高くまるで高校生には見えない人が立っていた。
(なんか落ち込んでる…?)
(い、いや!不審者なら倒さなきゃ!)
私は恐る恐るその人に近ずき、話しかけた。
『あ、あの、』
「ひっ!す、すみません!」
意外にも声が高く、弱々しい印象を受ける。
『バレー…』
私が問いただそうとすると、その人は走っていってしまった。
(なんだったんだろー。)
私は家に帰り、部屋着に着替えていつも通り菅原さんとDMをする。
【そういや西川、知ってる?】
〖? なんの事ですか?〗
【ゴールデンウィークの最終日、音駒と試合するんだよ。】
〖え!そうなんですね!〗
〖強いんですか?〗
【うーん、分かんないなー、】
【でもエースも増えたし、楽しみだべ笑】
〖はい!〗
(エース?)
私は疑問に思って菅原さんに聞こうと思ったが、そのまま寝落ちしてしまった。
<続く>