望の独り言

あと、麗が好きな絵本は、『ねないこだれだ』っていう、ちゃんと寝ない子がお化けに連れてかれるってヤツ。

だけど怖がるっていう感じじゃないんだよね。普通に面白がってるだけなんだ。

でも、お化けが平気かって言ったらそういうわけじゃないんだ。夜に暗い窓の外とか見ると、

「オバケいる！　こわい！」

みたいに普通に怖がるしさ。そんな時は、

「大丈夫だよ。ママがちゃんとここにいるからね」

「そうそう、ママがぎゅーってしてたらお化けなんか近寄ってこれないよ」

叔母さんと一緒にそうして声を掛けながらぎゅってしてあげたら安心するみたいなんだよね。

私の勝手で連れてきちゃったこの世界のことをなるべく怖がらなくて済むように、私はちゃんとしてあげたいんだ。