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柘榴に限らず仕事に出た人間にはGPSがつけられる


柘榴のGPSは何故か辿れない


理由は簡単だ


あの屋敷の中に柘榴についているはずのGPSが落ちていた


多分、落ちたんだろう


柘榴はそういうことをよくする


そして大騒ぎになって柘榴が平然とした顔で帰ってくる


でも、今回はいくら経っても帰ってこない


おかしいということで俺らが出てきた


そして、今回の柘榴の仕事場


ある組織のアジトにやってきた


ここに、柘榴は1人で乗り込む気だった


今日、ここにいるのは1人だけだった


俺らぐらいの戦力を持ち合わせているが、柘榴なら大丈夫なレベルだった


それなら、なぜ…


「ついたぞ」


考えていると、周りが見えなくなる


車が止まったのにも気付かなかった


「ここか……」


琥珀が、洋館を睨みつける


2人で進んでいく


扉を開けても、誰もいなく、中は暗かった


ズカズカと進んでいくと、扉が閉まる音がした


「誰だッ!?」


2人で振り向くと、扉の近くに誰かいた


そこに向かって琥珀が走り出す


俺が奥に進もうとすると銃の音がして俺の横を弾丸が通り抜けた


「逃がさないよ」


聞き覚えのある声に足が止まる


「おい、翠玉ッ……」


しまった


ここで足を止めたら___


「捕まえた」


「ッッ!!」


命を渡したと同じなのだ___


「あれ……もしかして……」


俺はバッと目をそらす


けど、頬を手で挟まれ強制的に顔を上げさせられる


「……やっぱり」


にや、とその人は笑う


その人の奥には、見慣れた男が倒れていた


「何してんの?阿部」


「ッッ……」


「友達って……あいつ?」


「ここに遊びに来たの?おもしろいものなんてなぁんにも無いよ?」


表情を変えず、淡々と喋るだてさんは


俺の知ってる、”宮舘涼太”じゃなかった


「これが、仮面、かな」


不意に、悲しそうな表情を見せた


「ほら、殺しなよ」


「は_?」


いきなり、銃を渡してきた


「今、ここには俺しかいないんだから」


「俺を殺せば、仲間の2人も助けられるよ?」


仲間の2人は、柘榴と琥珀のことだろう


「それにさ、」


だてさんは俺の耳に口を寄せる


「言われたんでしょ?俺を殺せって」


地を這うような低い声で言われる


なぜ、それを___


「俺が知らないとでも思ってた?」


「阿部は俺がこんなことをしてるのを知ってた」


「俺も、阿部がこんなことをしてるのを知ってた」


「なぁんにもおかしいことなんかないよ?」


俺が知っていたように、だてさんも知っていた


ただ、それだけの事だ


でも、仕事内容まで……


「ほら、殺しなよ」


ぐりぐりと銃を押し付けられる


でも、俺には


「_できない」


「恋人なんか、殺せない」


なんとか、言葉を出す


「へぇ__」


「俺の事、恋人だと思ってんだ」


そんなわけないのに




『はいオッケー!!』


声がかかると緊迫した空気が一気に和らぐ


「大丈夫?痛くなかった?」


声がかかった瞬間、俺に押し付けていた銃を俺から離し、そう言うだてさん


「痛くないわけないでしょ」


「やっぱり……?マジでごめん」


「いいよいいよ、痛くないとドラマになんないし笑」


「やさ……」


「やっさすぃ〜」


だてさんの言葉に被せるように出てきたのは佐久間


そのあとからにやにやしながら康二も来る


「なに康二気持ち悪いよ」


「なぁ阿部ちゃん冷たない?」


「通常運転じゃない?」


「俺の知ってる阿部ちゃんやない!!」


そうこうしているうちに次の撮影になる


みんながカメラの向こう側に戻る


俺とだてさんで目を合わせると、緊迫した空気がまた流れ出す


息を大きく吸って吐く


この空気には、いくら経っても慣れないな笑

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コメント

4

ユーザー

やっぱ、偽りだったか、、 なんか、SnowManメンバーがめちゃくちゃ、出てきてる笑

ユーザー

なに?!2人は偽りのカップルだったのか!舘様には悪役が似合うな、続きが気になりすぎる✨️

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