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さて、何故僕が上に一緒について行かなかったか。
それは津々井先輩と柏先輩が下に残ったからだ。
という事は、ひょっとして。
「上の風呂は女性専用ですか」
「混浴という事になっているけれど、一緒に入る度胸は無いな」
これは津々井先輩。
「全員上がったら後で入ればいいさ」
こちらは柏先輩だ。
なるほど、今の時点で上に行かない理由は理解した。
さて。
「ところでこの家らしき物は何なんですか。空を飛んでいるような事を言っていましたけれど」
「その通り、空飛ぶ家さ。他から見えないように魔法がかかっているし、所有者が呼べば何処へでもやってくる。ついでに言うと最高移動速度は時速500キロ、燃料費いらない。風呂キッチントイレガス完備。20メートル以内の人を直接中へ招き入れる事も可能。存在そのものが冗談みたいな魔法の産物だ」
うん。
色々便利なのはわかった。
「どうやってそんな便利な物を手に入れたんですか」
「これは文明が答えるべきだろうな。持ち主の1人だからさ」
津々井先輩は文明と呼ばれているらしい。
そしてこの便利な家の持ち主のようだ。
「今年の4月、この世界の次の時代を占う戦争があったんだ。うちの学校を舞台にして。まあ戦争と言っても誰も死なないタイプだけれど。
それで勝ったのが僕と透里と理奈さんのチーム。その賞品がこの透里が設計、理奈さん補正のこの家という訳だ。ちなみに作ったのは律花先輩。うちの部長だけれど、本来は運命の魔女、年齢不詳にして世界的魔法使いの1人らしい」
なるほど。
よくわからないけれど、何となくわかった。
「つまりそっちのサークルも、普通の人以外がいる訳ですか」
「男2人以外は全部そうさ。魔女に錬金術師に祈祷師、まあ先生も祈祷師か」
「祈祷師も普通の人間以外に含むなら、こっちも僕以外は普通じゃない人間ですよ」
先輩2人は頷いた。
「同じような境遇という訳か。先生もどうも似たような感じらしいしさ」
「そっちの先生の方が料理に裁縫にと器用そうですけれどね」
「確かに」
僕は理解した。
つまり僕らは似たもの同士だって事を。