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13話 彼の家
(来てしまった……逢坂くんのマンション……)
同期会で酔っぱらった上に終電を逃した私を、逢坂くんが自宅に連れてきてくれたのだ。
『俺の家近いから、漫喫に泊まるよりはいいだろ』と。
「……」
そしてその本人はというと、今、この部屋にはいない。
私をリビングのソファに座らせた後、お茶をいれてくれて、それからお風呂を沸かしに浴室に消えていったまま。
「はぁ……」
力を抜くと、柔らかいソファに身体が沈む。
(まさかこんな形で逢坂くんの家に来ることになるなんて……)
想定外のことに酔いがかすかに薄くなる。
とりあえず逢坂くんが入れてくれた紅茶を飲んだ。グレーとブラックのグラデーションが綺麗なカップ。
(男の人ってこういうの使うんだ……そういえば、会社で使ってるのもこんなシンプルでかっこいい**********************
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