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舘様と翔太に連れられ楽屋を後にして、めめと同棲していた俺は帰る家がなくて、2人が住む家に3人で帰った。
亮「お、お邪魔します…」
翔「そんな畏まんな」
亮「え?」
涼「色々あって疲れたでしょ、休んでて」
亮「…っ、うんっ……!(泣)」
2人からの優しさにホッとして、全身の力が抜けた瞬間2人の前でボロボロと泣いてしまった。自分が思っていたより相当参っていたのかと思う。
舘様の作ってくれたご飯を3人で食べて、翔太に服を借りてお風呂に入って、今は3人同じベッドの上で翔太と舘様に挟まれて座っている。
翔「で?俺なんも知らねーんだけど。」
涼「そうだよね、亮平話せる?」
亮「…(コクン)」
俺は楽屋での話のこと、最近すごく冷たいこと、愛想を尽かされてしまったかもしれないこととかをつっかえながらゆっくりと話した。
翔「目黒忙しいもんな、疲れてたとか?」
亮「疲れてるのは知ってる…っ!」
翔「だよな…。あ、楽屋のは俺も引っかかった。」
涼「ちょっと渋ってた感じ、だったよね?」
亮「うん、。」
翔「わっかんねー!何考えてんだろあいつ。」
涼「わかったら苦労しないんだけどね」
翔「……いっそ聞くか?」
亮「だっ、ダメ!!」
涼「亮平?」
亮「ごめん大きい声出して…。」
翔「ま、さすがに気まずいか。」
その日は亮平も疲れてるだろうしもう寝ようという舘様のひと声で、2人に挟まれたまま眠った。
真夜中にふっと目が覚めて、時計を見ると時刻は深夜2時半。無意識にスマホを開くと、困り顔の俺とそんな俺の肩を抱き太陽みたいに笑うめめの写真、俺の待ち受けが目に入った。
流れるように写真フォルダを開くとたくさんの写真と動画があって、そのほとんどがめめとのものだった。付き合い始めのちょっと照れくさい時期、初めて2人で遊園地に行った時、めめが主演の映画を見に行ってバレかけた時、1つも余さず見ていると急に画面がぼやけ始めた。
亮「……あ…っ、やだ、止まって……っ(泣)」
気づけば俺は泣いていた。落ち着こうと思い、2人を起こさないようにそっとベッドを抜け出した。俺がさっきまで居たベッドに並んで寝る2人は幸せそうで、たった1人だけで立っている自分が虚しく感じて、リビングに行きソファに座ったあとも涙が止まらなかった。
好きか嫌いか、そんなことよりも自分が今物凄く辛くて苦しくて、こんな状態から一刻も早く解放されたい。ただその一心でめめに連絡した。
“ 蓮、もう別れよう。 ”
亮「…っ、蓮……会いたいよ…っ(泣)」
見たい、話したい、触れたい。けれどそんな願いはもう叶わない。
元はと言えば、自分が逃げてしまったのが原因で、こうなっているのは自分が悪くて。でも向こうのせいで自分はこうなってて。
どちらも正当化出来ないまま、終わりの見えない考え事はどんどん進んでいく。
俺は君と、ただ笑い合いたかった。
to be continued…