〔 五条side 〕
花奈 「 置いてかないで…….、 」
五条 「 …….ぁ…、 」
花奈はそう言って、僕にしがみついてきた。
僕はその寂しそうな頭をポンポンと撫でる。
花奈 「 中学は、ほぼずっとバイト入れてたし。 」
五条 「 ちなみに、なんで? 」
花奈 「 ただただ、家が貧乏だったからだよ 」
*五条 「 親が借金とか?* 」
*花奈 「 まぁ、そんなとこ* 」
此奴は、小さい時から1人で寂しかったんだろうな。
五条 「 大丈夫だよ、花奈。
僕がついてる。 」
花奈 「 …….ぅん、 」
此奴は僕が思っていたよりも、寂しがり屋でちゃんとした1人のJKだった。
会ったばっかの時にみた此奴は、意地っ張りで馬鹿で、強がりで、超がつくほどの負けず嫌い。
なんでこんな餓鬼が相手なんだ。って心底思った。
好きになることも、此奴を女とみることもないと思ってた。
でも、今は思うよ。
今まで1人でいた孤独からなかなか抜け出せなくて、
意地張って、後先考えず感情任せで1人でなんでも抱え込む。
自分の命すらも投げ捨てるような勢いで誰かを助けようとする。
そんな危なっかしい此奴を死んでも守ってやりたい。って思えたんだ。
もう悲しい顔はさせない。
もう二度と。
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