…続き…
その後、職員が通報したようで、パトカーのサイレンが近づいてきていた
事情聴取が始まったので、生徒はもはや自由時間となり、私は中庭に出て、彼を探した
黒い霧は、すぐに見つけることができた 走り寄っていくと、私に気づいたのか、霧が人の姿に変わった
彼:…なんだよ
私:お礼が言いたかったから…私らの学校、助けてくれてありがとう
彼:俺は気に食わなかっただけだ あの銃、弾入ってねえし
私:だからって粉々にしなくても…今警察来てるから、探されるかもよ?
彼:…そんなことはどうでもいい それより、やっぱお前、俺が見えるんだな
私:…え?
彼:霧の俺が見えるやつは、初めてだ 他の連中は、いきなり人が現れたと思ってるんだろうな
私:あなたが人じゃないのは分かってるけど…他の人に見えてないって、どういうこと?
(私に背を向けていた彼が、目を見開いて振り返った)
彼:…俺は悪魔だ 気に食わないやつは罰する 死刑はめったにないけどな…悪魔にもルールがあるんだ
私:ルール…?
彼:悪魔はいつか、自分が逆らえない人間に出会う……そいつは、普通とは違って、霧の姿の悪魔も見えるんだ
私:なにそれ…私ってこと…!?
彼:…そうだ とうとう出くわしちまったか…まあ、これから関わること増えると思うから、俺に会ってもビビるなよ?
それから、他の連中は俺の霧の姿が見えねえ 空間に話しかけるのは変人でしかねえから、気をつけろ…じゃあな
___もっと聞きたいことはあったのに、彼は霧になって、すごい速さで駆け抜けていった___
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