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それから2ヶ月が経った。
楓の食事量は目に見えて減り、体重は落ちていった。ある朝、着替えながら鏡を見た楓は、自分の体が以前より一回り小さくなっていることに気づく。
「なんか、すっごく痩せて細くなった気がするー! やったー!」
あばら骨がうっすら浮き出たお腹をさすりながら、楓はひそかな達成感に浸っていた。これで誰からも「太い」なんて言われない。そう信じ込んでいた。
しかし、母親の目はごまかせなかった。頬がこけ、痛々しいほどに細くなった娘の姿に、母親は強い危機感を抱いていた。
「あの子、なんだか最近細すぎない……?」
父親と声をひそめて相談した母親は、意を決してリビングにいる楓に歩み寄った。
「楓。あなた最近、また一段と食べなくなってるけど……。一度、病院に行こう。ね?」
母親の引きつった笑顔と震える声に、楓はうんざりしたように首を振った。
「大丈夫だよ、ママ心配しすぎだってば!」
「でも、本当に心配なの。一応診てもらいましょ」
「もー、ママ心配しすぎー!」
楓は笑って見せたが、その笑顔にはかつての活発さはなく、どこか痛々しさが漂っていた。
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