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どうして流れ星が落ちたのか。

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どうして流れ星が落ちたのか。

16 - 第16話裁判

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2022年10月26日

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私と隊長だけ法廷にはいって、他の人たちは廊下に待機していました。そこで改めて名前を名乗りました。しかし彼らはそれを無視して、『検察官』『原告人』と呼び合い、審理を始めてしまいました。

私が何を言っても聞いてくれませんでした。ただ一方的に質問を受け、答えさせられました。

『あなたはこの世界にどんな目的で来たのか?』

『あなたのいた世界では、今は何年なのか?』

『あなたの名前は本当か?』

などなど……

正直かなり困惑しました。なぜこんなことを聞かれるのか意味不明でした。

しかも裁判長らしき人は、そんな私の反応を気にすることなく、まるでこちらの話を聞く気がないかのように振る舞うのです。それでもなんとか反論を試みてみたものの、やはり無駄に終わりました。結局何も得るものがなく終わってしまいました。

その帰り道に、隊長が教えてくれました。あの裁判官は『偽物だ!』と。

彼は本物の弁護士ではなく、この世界の管理者だと話してくれました。

つまりあそこにいたのは全員NPCのようなもので、本当の裁判ではなかったということです。

「じゃぁ何のためにあんなことやらせたんですかね?」

「さっきも言った通り、きっと何か勘違いをしてるんだよ。ほら、証拠だってあるんだろ?」

そう言って検事と思われるヒトの鞄の中から、いくつかの資料を出してきた。

『我々は、あなたたちの世界とは違う世界の住人だ。ここに来た目的は、あなたの世界を我々の世界に取り込み、支配するためだ』

そういって彼は、裁判官らしき人物に指示を出す。

『判決を言い渡す……被告人は死刑!』

私は必死に逃げようとしたが、身体が全く動かない!動かせるのは口だけです。

「い、嫌だ!」そう叫ぶのが精一杯でした。

隊長は私を引きずるようにして、無理やり連れて行こうとした時、ふと気づきました。私の目の前には裁判官らしきヒトがおり、その後ろに、私そっくりの人形があるのです。そして私の後ろ側には、なぜか私に似た男が立っていて、その男は、私を見つめながらニヤリとしていました。


「うわぁあああー!!」思わず叫び声を上げてしまいました。しかし、叫んでみて気づいたんです。それは自分の声でした。私は自分がもう1人いることを認識しました。目の前には私が2人います! 私は混乱しそうになりながらも必死に落ち着こうとしていました。

『どうだね?』裁判長らしきヒトが尋ねてきました。

『おどろいたかね?君たちの世界の人間が、我々と同じ姿形をしてるわけないだろう?だから我々はこのような姿になったのだ』

『なるほど……確かに我々の世界ではまだ同じ姿形ですが、他の惑星ではもっと進化しています』

『ふむ、興味深い話だが、今はそれどころではないだろう?さて、被告人たちよ、これより判決を言い渡す!』

裁判長の言葉と同時に、傍聴席にいた陪審員たちが一斉に立ち上がりました。彼らはこちらを見つめながら、口々に何事かを呟いています。

『死刑』『

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