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ミリス
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「おい蓮! タイムラインを見たら、有名実業家がお勧めする『絶対儲かる投資LINEグループ』の広告に、なぜかお前の顔写真も並んでおるぞ!」ある日の午後、コマが社務所でスマホの画面を二度見しながら叫んだ。
画面には【烏丸神社の神主も大絶賛!AIが導き出す100%確実な暗号資産投資!今すぐLINE登録で無料アドバイス】という、あまりにも胡散臭い広告が表示されていた。
「……は? 俺の顔を勝手に使った上に『100%確実』だと? 投資に絶対なんてねぇよ。絶対儲かるのは俺の祈祷料(賽銭)だけだ」
蓮はアイスを食べながら、冷ややかに言い放つ。
そこへ、一人の年配の女性――近所で駄菓子屋を営むフミさんが、青ざめた顔で境内に駆け込んできた。
「烏丸さん、助けておくれ……っ! 有名な先生が薦めてる投資グループに入って、言われるままに専用アプリへ退職金の500万円を入金したんだけど……『出金するには追加で100万円の保証金が必要だ』って言われて、騙されたことに気づいたんだよ……!」
フミさんが泣き崩れると、彼女のスマホから、不気味な金色の怪異が這い出てきた。それは、有名人の威光や「自分だけは得をしたい」という人間の焦りを餌にする詐欺グループの悪意が生んだ怪異――『偽神の投資網(フェイク・プロフィット)』だ。
怪異の表面には【限定公開】【元本保証】【LINEに誘導】といった魅力的な言葉が明滅し、フミさんの財産と気力を根こそぎ吸い上げようとしていた。
『先生を信じろ』 『今すぐ振込』
『チャンスを逃すな』
「(あーあ、典型的なSNS型の投資詐欺だな。有名人の画像を勝手に使ってLINEに引き込み、サクラで固めたグループで洗脳する悪質な手口だ)」
蓮はアイスの棒を捨て、冷徹な目で電卓を叩いた。
「フミさん。お祓い代は、被害額の返還手続きも含めて30万円。その代わり、有名人の顔を被って人を騙すその『偽物の金脈』を、ネットワークごと叩き潰してやるよ」
「お願いします……! 長年かけて貯めた大切なお金なんです……っ!」
フミさんが懇願すると、怪異が「札束でできた金色の網」を広げ、社務所ごと飲み込もうと襲いかかってきた。
「コマ、人の信用を泥棒して金稼ぎする詐欺グループのサーバーを強制閉鎖(バン)するぞ! 神力をよこせ!」
「おうともさ! 弱者の資産を騙し取る悪党め、神罰を受けよ!」
コマが純白の神力を放ち、蓮のタッチペンに注ぎ込む。ペン先は、偽りのデータを暴き出す「真実の青い光」を放ち始めた。
蓮は飛来する金色の網を華麗に躱し、LINEグループを操っている裏の海外詐欺アジトの指定口座とサーバー(コア)を瞬時にロックオンした。
「人を騙して得た金で飲む酒は美味いか? ――アカウントごと消えろ」
蓮がタッチペンを、怪異のコアに向かって鋭く突き刺す。
「――不正広告一斉削除・口座凍結(フェイク・デリート)!!」
ズガァァァン!!!
光の刃が怪異のコアを直撃した。怪異は「このアカウントは削除されました」というエラー音と共に、ただの紙くずとなって消滅した。
同時に、ネット上の偽広告は一斉に消え去り、蓮の裏工作(?)によって被害金が振り込まれた詐欺グループの秘密口座が緊急凍結され、フミさんの元へ警察経由で全額返金される手続きが取られた。
数日後。無事にお金が戻ったフミさんから、お礼として大量の高級和菓子と30万円が届けられた。
夜。社務所で蓮はホクホク顔でお札を数えていた。
「いやー、SNSの投資詐欺を叩き潰して30万。やっぱり詐欺師から回収する金が一番美味いな」
「蓮……お前、相変わらず言い草は悪党じゃが、今回は本当にフミさんを救ったな」
コマが和菓子を満足そうに頬張りながら笑う。
「勘違いするなよ。俺は俺の顔が無断で使われたのが気に食わなかっただけだ。……さぁ、明日からは『SNS投資詐欺・ニセ広告の緊急お祓い窓口』のバナーを貼るぞ!」
拝金主義のクズ神主。彼の冷徹なタッチペンの前では、どんなに巧妙な投資詐欺も一瞬で消去されるバグデータに過ぎないのだった。
コメント
2件
最近バグって投稿ができません… すみませんがバグが直ったらまとめて投稿します!
第22話、読み終わりました〜! 投資詐欺に引っかかったフミさんを助ける蓮の手腕、相変わらず鮮やかでしたね✨ 「絶対儲かるのは俺の祈祷料だけ」って台詞、めっちゃ好きです(笑) 怪異の描写も不気味で、実在する詐欺の手口そのままなのがリアルで怖かったです。 でも最後にちゃっかり30万円ゲットしてるところ、ほんとに蓮らしいなと思いました🌷