テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
千歳がいないと、家がすごく静かだ。なんでもない会話をする人がいない、一緒にご飯を食べてくれる人がいない、それだけで、こんなに喪失感があるとは思わなかった。
あと、この所ずっと千歳に巻き付かれて寝てたから、一人で寝るのもなんか落ち着かない。なんてこった。
千歳がいない寂しさを紛らわすために、俺は狭山さんたちとボイスチャンネルで話したり、おっくんとご飯したりの日々を過ごした。狭山さん、新婚なのに付き合ってくれてありがとう……おっくん、体絞ってる時期なのにご飯付き合ってくれてありがとう……。
明日で千歳がいなくて一週間なんだな、十日って長いな、と思いながら仕事をしていたら、スマホが震えた。LINEが来たときの震えだったので、確認すると佐和さんからだった。え、千歳の解呪、明日のお昼にはできるの!?
えーと、斎野神社、最寄りの駅から三駅、そこからバスで十五分くらいだったよな、なら、お昼過ぎに千歳を迎えに行ってもいいかな!?
明日の午後一時に迎えに行っていいか佐和さんにLINEしてみたら、「大丈夫だそうです」と返事が来た。やった!
俺は明日の午後に合わせるために大急ぎで仕事を片付け、翌日、斎野神社に向かった。
社務所で話をしたら佐和さんが出迎えてくれて、「もう少しですので、こちらでお待ち下さい」と、前に深山さんたちと話した客間っぽいところへ案内してくれた。
もう少し。もう少しが待ち遠しくて仕方ない。でも、何が出来るわけでもない。
しばらく耐えるように待っていたら、聞き慣れた声が耳朶を打った。
『いーずみっ!!』
コメント
1件
うわ、362話お疲れさま!千歳がいない静けさ、めっちゃ伝わってきた…「巻き付かれて寝てた」って日常の積み重ねが、逆に千歳の存在感を際立たせてるね。狭山さんやおっくんとの時間で紛らわす感じもリアルで、最後の「いーずみっ!!」で一気に温度上がった。再会まであと少し、この待つ時間の描き方、すごく好きだわ🔥
#幽霊
凛道桜嵐 新
193
#日常
がくじゅつてき・あかげ
22,155
わーい
41
485