⚔️ 鬼 滅 の 刃 短 編 集 ⚔️
更 新 遅 く な り ま し た 💦
こ こ で は 鬼 滅 の 刃 の 恋 愛 か ら 感 動 ま で
様 々 な 物 語 の 短 編 集 を 書 い て い き ま す
記 念 す べ き 1 人 目 は 冨 岡 さ ん で す 。
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夜の山道を、風が薄く鳴らしている。
水柱、冨岡義勇は歩きながら、自分の呼吸のリズムが、どこか遠い水滴の音みたいに聞こえるのを感じていた。
今日の任務は終わった。
鬼を討ったというのに、胸の奥に澱のように沈む重さは、何度繰り返しても薄れない。
――生かされた者として、俺はどう在るべきなのか。
その問いは、義勇の影と同じように彼の足元に寄り添い、離れることがなかった。
■ 山間の庵
山の中腹に、小さな庵がぽつんと灯りを漏らしていた。
冨岡義勇はそこで一晩だけ休むことにした。
扉を開けると、年老いた村医者がひとり、薬草を刻んでいた。
「……珍しいね、そんな深い色の瞳をした旅人は」
義勇は軽く会釈を返すだけだったが、医者は特に気にした様子もなく、湯を沸かし始めた。
ふたりの間には言葉より先に、静けさが座り込んだ。
医者が呟く、
「……人を救う者にも、疲れる夜はあるだろう」
そのひとことに、義勇の背中が微かに軋んだ。
彼は、気づかれぬように拳を握りしめた。
「俺は……救えていない」
「ほう」
「妹を守ろうとして死んだ姉も。俺を庇った親友も。
結局、俺は誰の手も掴めていない」
医者は、刻んでいた薬草を手のひらで包み込むようにして言った。
「人を救えたかどうかは、その人だけが決める。
生き残ったあんたの罪でも、義務でもないよ」
義勇は言葉を失った。
その夜、庵の灯りの揺れを見ながら、長く眠れないまま、いつもより深く息を吐いた。
■ 夜明け──水面に差す光
夜が明けるころ、山の外れで微かに鬼の気配がした。
考えるより先に、義勇の身体は影のように走り出していた。
斜面の下で、若い隊士が鬼に追い詰められていた。
恐怖に震え、刀を握る手が白くなっている。
義勇はひと息、胸の奥に静かな波をつくる。
「水の呼吸・参ノ型──流流舞い」
その瞬間、世界はひと筋の澄んだ青へと変わり、鬼は静かに崩れ落ちた。
隊士が震えた声で言う。
「あ、ありがとうございます……! 俺……死んだと思いました……!」
義勇は短く頷いた。
そのとき、庵での医者の言葉がゆっくりと胸に沈んでいった。
――救えたかどうかは、その人だけが決める。
彼は隊士に背を向けながら、ほんのわずか、心の奥で波紋が広がるのを感じた。
それは罪悪感でも、自惚れでもない。
かすかな希望の予感だった。
今までの罪を償えるまで人を救う。
そう心に決めたのであった。
e n d ___
ノ ベ ル は や は り 難 し い
N E X T ⤿ ♡ 1 5 0 0
次 回 ⤿ 不 死 川 実 弥
お 話 の リ ク エ ス ト 受 付 中 !
コメント
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んわ 、さいこう …🥹💞 次さねみんは楽しみすぎる‼️ 流石だね旦那さん🫵🏻😘( というか名前変えたよね⁉️⁉️ めちゃかわいい🤦🏻♀️💕