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翌朝……
バーーン…!
朝から豪快にドアを開け、ユタイズが部屋へ入ってくる。
ユタイズ「おはよ~!」
ユタイズ「今日の仕事は▽市にある屋敷の……」
ガヤガヤ……ガヤガヤ……
ユタイズ「何?上がうるさいんだけど」
地上の騒がしい声にイライラしたユタイズは頭をかきむしりながら後ろを向いた。
殺し屋ゾム(今日は街で催し物でもあるんかな?)
ガチャッ…
ユタイズ「ねぇねぇ、そこの君」
ユタイズは部屋のドアを開け、外にいた誰かに声をかけた。
ユタイズ「何で上が騒がしいの?」
外にいた人「さ、さぁ?分かりません」
ユタイズ「急いで見てきてくれない?」
外にいた人「はいっ!」
タッタッタッ………
ユタイズ「チッ…ほんと使えないな」
ブツブツ言いながらユタイズは俺へ向き直る。
ゾム(こいつ、他のやつの前では”優しい奴” なんよな…)
ユタイズ「…でさ、その屋敷にいるおばあちゃんが……」
ドンドンドンドンッ…!!!(ドアを叩く音)
外にいた人「ユ、ユタイズ様!!!」
ユタイズ「なに、どうしたの?」
外にいた人「敵襲です!!」
外にいた人「どこかの国の者が押し入って来ていて、只今、街中で交戦中です !」
ユタイズ「はあ”あ”??」
ユタイズ「チッ、使えないにも程があるだろ」(小声)
ユタイズ「ゾム、戦闘準備しといて」
殺し屋ゾム「はい。」
…ドアを開ける
ユタイズ「敵はどのくらい?」
外にいた人「ざっと数えて20人近くいます。」
ユタイズ「門の見張りは?」
外にいた人「わ、分かりません、連絡が取れなくて…」
ユタイズ「チッ、殺られたか…」
ユタイズ「じゃあ、………」
ユタイズは迎撃準備のため、部屋を出て地上へ上がっていった。
10分後………
ユタイズが慌てた様子で下へ降りて来た。
ユタイズ「ゾム!!」
ユタイズ「急いで街の外へ逃げろ!」
殺し屋ゾム「!?」
殺し屋ゾム「逃げる??」
殺し屋ゾム(殺すんやなくて??)
殺し屋ゾム(何で俺が??)
ユタイズ「さっさと行け!!」(大声)
殺し屋ゾム「っ…」
俺は困惑しながら、屋敷の外へ出て街の中へ姿を隠した。
20分後……
殺し屋ゾム「…っ門に行くまでに街の人が多すぎて中々行けへん…」
殺し屋ゾム「どうしよう…」
街の路地で身を潜めていると、辺りが急に騒がしくなった。
殺し屋ゾム「なんや?」
俺は確認のため、街の人々に紛れて周囲を見渡した。
殺し屋ゾム「!!?」
「ゾムーー!!どこにいるんや!」
「出てこいゾム~!」
俺の目に入ってきたのは、俺を探すシャオロンとコネシマだった。
殺し屋ゾム「なんでココにおるんや……」
街の人は他国の軍人を恐れ、家へ入っていく。
殺し屋ゾム「やべっ…!」
それに遅れて俺も路地へ戻った。
が、めざとくコネシマに見つかり、捕まってしまった。
殺し屋ゾム(油断した…)
殺し屋ゾム(まさかコイツらがココにいると思わんかったしな………)
殺し屋ゾム(なんでわざわざ俺を探しにこの国に来たんや)
殺し屋ゾム(同盟国やし、こんなことしたら敵対してまうのに…)
俺の疑問を感じ取ったのかシャオロンが話し出す。
シャオロン「ゾムのこと、心配しとったんやで?」
シャオロン「この国に潜入調査来てから連絡つかんくなるし」
シャオロン「捕まってしまったんやないか思っとったわ」
シャオロン「トントンですら仕事に手がつかんかったんやで?」
殺し屋ゾム「………」
コネシマ「ホンマやで…おかげでこっちの仕事が増えたわ…」
連絡をとり終えたコネシマが話しに入ってくる。
シャオロン「お前は何もしてないやろ!」
コネシマ「なにもしてないってなんやね
ん!」
シャオロン「してないやろ?w」
コネシマ「うん、してないw」
シャオロン「wwww」
????「何が「してないw」や!」
コネ・シャオ「「トントン!」」
トントン「ちゃんと仕事はしろよ…」
トントン「まぁいい、他の奴らは先に国に帰らせた」
トントン「俺らも早く帰るで」
そう話しながら、トントンは俺に視線を向ける。
トントン「…ゾムも一緒に帰るで」
トントン「後で、詳しく話聞かせてもらうからな」
シャオロン「そんな言い方しなくてもええやん!」
シャオロン「トントンだって寂しかったやろ?」
コネシマ「そうやぞトントン!ゾムおらんくなって寂しがってたやん!」
トントン「うるさい!お前ら仕事増やすぞ!」
シャオロン、コネシマはブツブツ言いながら俺を連れてトントンについていった。
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