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両親が亡くなった僕が小学2年生の時だった。
一緒に歩いていると前から大きい車が来て 気がついた時には地面に倒れていた。
遠くから救急車の音が聞こえて息ができなくて苦しかった。
次に目が覚めたところは病院だった。
頭には包帯が巻かれていて酸素マスクを付けられていた。
周りには知らない大人がたくさんいて。
すごく怖かったのを今でも鮮明に覚えている。
それから数日経ってからだった。
両親が亡くなったっと伝えられたのは。
しばらくして僕は退院することができた。
あの事故で目立った後遺症も残らなかったのは奇跡だと言われた。
なんで僕だけ…。
その後、引き取り先がなかなか決まらず
親戚の家をたらい回しにされて、
今の叔父さん夫婦が最後の希望だった。
叔父さんたちはすごく優しかった。
でも、そんな幸せな日々もずっとは続かなかった。
叔母さんが病気で亡くなった。
叔母さんの葬式で知らない人に言われたの。
『あの子は人を不幸にする子』
って…。
それを聞いた時そんなことないっていうこともできなかった。
なんだか本当にそんな気がしてしまったんだ。
両親が亡くなって叔母さんも亡くなって…
僕は人を不幸にする。
言えてるなって思ってしまった。
なんの反抗もできない自分が嫌になってしまった。
周りの人を不幸にするくらいなら消えていなくなりたい。
もう、1人になりたかった。
でも、叔父さんは
『亮平のこと俺が面倒見たいだけだから』
って言ってくれて。
それがすごく嬉しくて。
でも、申し訳なさと後ろめたさが残って。
しんどくて…。
今でも時々夢を見る。
お母さんとお父さんの夢。
決して幸せな夢ではなくて
『なんでお前だけ生きているんだ』
『お前だけ幸せになるなんて許せない』
なんて言いながら僕のことを蹴ったり殴ったり。
僕だって好きで生きてるわけじゃない。
幸せになろうなんて思っていない。
お母さんとお父さんに会いたいのに。
僕は『人を不幸にする』
だからいない方がいいに決まってる。