〔 ◨◨ side 〕
トイレ……。
熱も下がって、いつも通り寝ていた。
だが、夜中に目が覚め、五条を起こさないよう、忍び足でトイレに向かう。
花奈 「 暗……。 」
まだ目が慣れない。
2階にトイレがないって大変だな。
夜遅いし、電気もつけるわけにいかないしなぁ。
確かここら辺に階段が__________、
ズルッ。
花奈 「 へ、? 」
ドン ドコ ガラ ドン。
使用人 「 なんの音ですか!! 」
「 え!?花奈様?!!? 」
「 だ、大丈夫ですか? 」
い、痛い。足やった。
う、動けん。
五条 「 何事かと思ったら、馬鹿だなぁ。 」
花奈 「 ご、五条ぉ。 」
捻挫とは、この事か。
花奈 「 痛い。 」
五条 「 馬鹿ねぇ、電気つければよかったのに 」
花奈 「 電気つけたら、迷惑かと。 」
五条 「 いや、 廊下の光は絶対に部屋に入らないようになってる。そこら辺の家と一緒にすんなよ〜 」
花奈 「 うん、私が馬鹿だったわ。 」
そうだった。
ここの家、超がつくほどの金持ちだった。
普通の家と考えてた私が馬鹿でした。
うん、今回は認めます。
五条 「 うわ、結構ガッツリいったね。
腫れ上がってる。診せに行こうか、 」
病院かぁ、
あんま病院の匂いって好きじゃないんだよなぁ。
五条 「 着いたよ〜 」
花奈 「 ……いや、ここ山じゃん!! 」
どんなとこに連れてくんだよ、
そんな古い病院行くの?
いつものとこじゃだめなの?
変なとこでこだわるなぁ。
五条 「 行くぞ 」
花奈 「 あ、うん。 」
五条 「 はい、 」
花奈 「 ん?なに?? 」
五条 「 なにって、おんぶするの 」
目の前で急にしゃがむ五条に、何事かと思って聞いてみる。
するとまさか、マジな顔して返答してきた。
花奈 「 え、いや。なんで?? 」
五条 「 足怪我してんのに、歩かせると思う?それにここ山奥。道が複雑だから歩くと悪化するよ 」
なにを当たり前なこと言わせてんだ。と言わんばかりの顔をされ、少しムカつくにつれ、照れも入る。
こ、此奴。急に優しくなるの無理。
顔が赤くなるじゃないか。
花奈 「 重いとか絶対に言わないでよ! 」
五条 「 重。 」
花奈 「 まだ乗ってねぇよ!アホ!! 」
コメント
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五条照れんなってw