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くらげねこ。※スランプ
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天日干し
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設定¦学園パロ
💛···▸後輩
💜···▸先輩
※
・ご本人様には一切関係ございません。
苦手な方はスクロール❌
お好きな方は是非ご覧下さい。
↓ ↓ ↓
[4話]
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深澤side
💛「どうしますか。先輩」
💜「……っ」
隣には大嫌いな後輩、一人だけ。
目の前には固く閉ざされた扉。
背後には積み上げられた体育用具。
───完全に逃げ場がない。
💜(なんで俺がこんな目に……!!)
◇◆◇◆◇
ーー数十分前。
放課後。
深澤は六時間目の体育で使った体育倉庫へ向かった。
片付けを終えたあと、水筒をここに忘れて帰ったことを思い出したからだ。
💜「あった、よかった……」
体育倉庫の奥の方、
あまり誰も入らない部屋に水筒はあった。
その水筒を手に取ろうとした。
その時───。
💛「こんなとこで何してるんですか」
💜「……っ!?」
深澤は驚きのあまり声が出なかった。
そして、勢いよく振り向くと。
そこには。
案の定───岩本がいた。
💜「お、お前こそ…!!なんでいるんだよ!」
💛「ここに水筒を忘れたので」
💜(なんだ………こいつも同じか)
言われてみれば、目の前の岩本の手には
確かに水筒が握られていた。
深澤は、少し気まづそうに目を逸らす。
💜「……まぁ、いいや。」
💜「じゃ、俺はもう帰るから」
そう言って、岩本の横を通り過ぎる。
そして。
入ってきた体育倉庫の扉に手をかける。
───ガチャッ、!!
💜「あれ……?」
もう一度、強めに扉を押す。
それでも───開かない。
何度も同じことを繰り返す。
それでも、扉はびくともしない。
💜「………は!?」
💛「何してるんですか」
💜「いや、開かないんだよ!!」
その時。
扉の向こうから、チャリ、と鍵の音がした。
そこで管理人が扉を閉めたのだと悟った。
奥の部屋にいたから気づかれなかったんだ。
💜「ちょっと待って…!!」
深澤は必死に叫んだが、
管理人に気づかれることはなく
その声は静かに体育倉庫に消えていった。
💛「どうしますか。先輩」
💜「……っ」
こうして深澤と岩本は、
二人きりで体育倉庫に閉じ込められてしまった。
────────────
────────
💛「誰か来るまで待ちますか」
開かない扉を惜しむ様に見つめていた岩本が、
諦めたように近くのマットに座った。
深澤も釣られて隣に座る。
💜「……なんでお前なんかと」
💛「それはこっちのセリフです」
💜「うるさいクソガキ!!」
しばらく睨み合ってた二人だが、
深澤はふいに口を閉じた。
怒鳴ったせいか、夏だからなのか、
さっきよりも倉庫の中が暑く感じる。
💜「にしても……暑いな…」
深澤は体操服の襟をパタパタと扇ぎながら、
足元にあった水筒を手に取る。
そして。
何の迷いもなく水分補給をする。
💛「……あ」
💜「ん?なんだよ」
💛「それ俺の水筒なんですけど」
💜「……はぁぁ!!?」
思わず大きな声が出る。
完全に無意識だったというのに、
岩本はその水筒をじっ、と見つめてくる。
💛「最悪です」
💜「もっと早く言えよ!!」
💛「先輩に汚染されました」
💜「言い過ぎだよ!」
持っていた水筒を岩本へ向かって投げる。
暑いのか、それ以外なのか分からないが、
無意識のうちに顔を赤くする深澤。
💛「先輩、顔赤いですよ?」
💜「うるさい!暑いからだよ!」
岩本は「ふーん」と意味深な眼差しで深澤を見るが、直ぐに逸らしてしまう。
すると。
深澤は大きくため息をついた。
💜「もう耐えられない……」
💛「え?」
💜「お前とここにいるのが!」
💜「どっか出られそうな場所探すぞ」
◇◆◇◆◇
深澤と岩本は二人で他の出口を探す。
壁際、奥の部屋、積み上げられた用具。
なにか使えそうな物がないか見ていく。
そして───。
深澤はある場所を見て目を見開いた。
💜「照!あそこ開いてるぞ!」
深澤は上の方にある一つの窓を指差した。
確かに開いてる、が。
床からは遥かに離れていて、
とても届くとは思わない。
💜「あそこから助けを呼べるかも!」
💛「でも、高すぎて届きませんよ」
💜「確かに……」
深澤は腕を下ろした。
踏み台になる物はあるが、重くてここまで持ってこれないし。
しばらく考え込んだ深澤が、ふと顔を上げた。
💜「…よし。照、俺を抱っこしろ」
💛「………は??」
岩本の表情が固まった。
全く予想してなかった発言。
それでも、深澤は───
「早く」と言わんばかりに手を広げる。
💛「いや、無理です」
💜「はぁ!?こんな時に我儘言うな!」
💛「なんで俺が……」
💜「お前の方が力あるだろ?」
深澤は真顔で言い切る。
岩本はしばらく深澤を見つめる。
それから、少しだけ眉を寄せる。
深澤に一歩近ずいた。
💛「はぁ……早くしてくださいね」
そして───
ひょいっ、と軽々しく深澤を抱き上げた。
次の瞬間。
深澤は咄嗟に岩本の首に腕を回す。
💜「うわ…っ!」
突然高くなった視界に驚きながらも、
岩本の肩に手を置き、反対側の手を窓へと伸ばした。
💛「届きますか?」
💜「…っ、届かない…!」
💜「おい!もっと腕上げろよ!」
💛「これで限界です」
💜「くそ……こうなったら、」
────────────
────────
深澤はもう一度窓に手を伸ばす。
さっきよりも、ずっと高い。
窓もすぐそこにある。
───深澤の足が、岩本の肩の上で揺れる。
💛「……なんで肩ぐるま…?」
💜「こっちの方が高いだろ?」
深澤は自信満々で岩本に視線を送る。
いつもは自分より高い岩本を、
今は深澤が見下ろしてる。
💜「あ、あとちょっと……!」
深澤は必死に身体を伸ばす。
その度に、深澤の太腿が岩本の頬に触れる。
岩本は静かに息を潜める。
💛「……っ」
💛「早くしてください」
💜「うるさい!急かすなよ!!」
💛「……」
───近い。
声も、体温も、匂いも、全てが。
全部がいつもより鮮明に伝わってくる。
岩本は思わず口を開く───
💛「………変な気分になるから」
💜「……え?」
その言葉を聞いた瞬間。
深澤の手が宙に浮いたまま止まった。
ゆっくり視線を落とす。
下の岩本と目が合う。
💜「ひかる…それって───」
💛「……」
岩本は黙ったまま深澤を見上げる。
その表情は、いつもの余裕が欠けていた。
でも、深澤はそんな事には気づかず───
💜「熱中症じゃね…!?」
💛「………っは?」
💜「ちょっと待て!すぐ助け呼ぶから!!」
💛「あ、いや、先輩……」
💜「おーい!誰か助けてー!!」
岩本が何か言おうにも、深澤は完全にパニックになってしまって。
とりあえず外に向かって叫んでいる。
岩本は呆れたように肩をすくめた。
💛「…本当に鈍感………」
◇◆◇◆◇
結局あの後───。
深澤の声に気づいた教師が来てくれて、
二人は無事体育倉庫から出ることが出来た。
💜「はぁ……良かった…やっと出られた」
深澤は静かに息を吐いた。
すると。
隣にいた岩本はくすっ、と笑った。
💛「なに、怖かったんですか?先輩」
馬鹿にしたような目で深澤を見る。
💜「うるさい!お前だって怖かった癖に!」
💛「全然そんな事ないです、じゃあ。」
そう言って、岩本は体育館を出て行った。
一人残された深澤は、
悔しそにその背中を見つめていた。
💜「嘘ばっかつきやがって……」
深澤はさっきの出来事を思い返す。
窓まで届く為に、岩本が抱っこしてくれた時。
───深澤は確か聞こえていた。
💜(あの時の照の心臓……)
💜(死ぬほど早かったもんね)
その鼓動の理由はなんなのか。
それはただの恐怖だと───
深澤はそう思い込んでいるのだった。
つづく。
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コメント
5件
んわ… 💜さん鈍感…! まじで学パロめちゃめちゃ好きです! これからも楽しみ,
思った以上に鈍感だなぁ…💜…
あら、まだ続いていくお話なんですね!体育倉庫に閉じ込められるっていう、あるあるなシチュエーションなのに、後輩くんの「変な気分になるから」からの「熱中症じゃね!?」のすれ違いっぷりが最高でした(笑)。先輩の天然っぷりと、岩本くんの「本当に鈍感……」っていう呆れ顔が目に浮かびます。このもどかしい距離感をこれからどうやって詰めていくのか、すごく気になります!