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#四季総受け
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21,509
壁に手を突いたまま、シャワーのコックを捻った。
冷たい水が、火照った肌に飛び散り、やがて湯へと変わっていく。頭上から降り注ぐ水流が、ぐちゃぐちゃに乱れた髪を、容赦なく打ち付けた。
だが、どれだけ熱い湯を浴びせても、身体の奥に刻み込まれた熱や、心の底にこびりついた屈辱は、洗い流せなかった。
(一体、どこで間違えた……?)
なんでこうなってしまったのか。頭を冷やそうと必死に思考を巡らせても、論理的な答えなど、どこにも落ちていない。あるのは、理不尽に踏みにじられたプライドと、底知れないやるせなさだけだった。
あの後、放心状態で動けないでいる間に、芹沢は満足そうに低い笑い声を残して帰っていった。
帰り際に何か不敵な言葉を呟いていた気がするが、あの時の澪の頭は真っ白で、何を言われたのかまでは思い出せない。ただ、あの余裕に満ちた背中と、冷徹な瞳だけが、生々しく焼き付いていた。
一体、何処で間違えたのだろうか?
あの男を家に上げたのが悪かったのか。勧められるがままワインを飲んだのが悪かったのか。
どこで間違えたのかを辿ろうとするたびに、思考は途中で霧散する。答えの代わりに、思い出したくもないものばかりが、順番に浮かんでくる。手首を押さえた指の力。耳元の湿った声。自分のものとは思えない、甘ったるい――。
「っ……!」
慌てて首を振る。濡れた髪から、飛沫が散った。
違う。あんなのは自分じゃない。あれは薬のせいだ。不可抗力だ。そう、頭では、わかっている。
なのに――。
ふと、太もものあたりを伝うぬるりとした感触に気づき、澪は息を呑んだ。彼の体液が、まだ自分の身体のなかに残っている。
(くそっ、ふざけやがって……っ!)
恐る恐る、自分の指を差し入れて中を掻き出そうとする。だが、その指先が触れた瞬間、思い出したくもないはずの感覚が脳裏に蘇った。
あんなに拒絶したはずなのに、執拗に抉られた熱、前立腺を突かれて頭が真っ白になった痺れ、そして男の太い指がうねるように体内を這い回った生々しい感触。
「っ……、うそ、だ……っ!」
慌てて激しく首を振る。どれだけ頭の中で言い訳を重ね、理性にすがりつこうとしても、無情にも一度火の付いてしまった肉体は、記憶の残響だけで勝手にうずき、熱を帯びて反応しようとする。
自分の身体でありながら、もはや自分の意志では制御できないという事実。その背徳的な反応に気づいた瞬間、澪の背筋を凍りつくような恐怖が駆け抜けた。
今日が金曜でよかった。少なくとも土日の間は、あの顔を見ずに済む。そう気づいた瞬間、張り詰めていた神経が少しだけ緩み、澪は小さく息を吐き出した。
コメント
1件
うわっ…この回、めっちゃ胸にくるわ。澪のシャワーシーン、身体が勝手に反応しちゃうっていうの、読んでてこっちまで息苦しくなった。薬のせいとはいえ、自分を制御できない恐怖って本当にやる。芹沢の余裕の背中と冷たい瞳が生々しすぎて…土日で少しでも休めることにほっとした気持ち、すごくわかる。かんなさんの心理描写、えぐいくらい刺さりました🔥