テラーノベル
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⚠️意味不明なところがあるかもしれません。申し訳ございません。
口調が変かもしれません。。
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私ではあの子を幸せにしてあげられない。
そう思ったのは初めてだった。
絶対思わないであろう、感情を持ったのは。
弟のきり丸に再会して半年が立った時。
長期休みの時期が近ずいてきた。
私と再会する前は、一年は組教科担当担任の土井半助先生の家に住まわせてもらっていたそうだ。
続々と生徒たちが帰宅する中、私は長屋の屋根の上で座り、帰宅するのを待っていた。
ワイワイと楽しそうに帰っていく後輩たち
あと少しで高学年か、という気迫で帰っていく同学年たち
もう卒業か、という気持ちで帰っていく先輩方
家に帰るのが嫌な先生方。
一方の私は?
私、なんにも考えてない。
きり丸を見つけてから何かが足りない気がしている。何が足りないのかが分からないが、足りないと感じるのは確かだ。
どうすれば、いいんだろう。
わからない。
私は帰っていく忍たまたちやくノ一たちを忍たま長屋から見送った。
私は膝を抱えて空を見つめることしかできなかった。前までは忍術学園の長期休みに合わせて旅に出て間に合うようにしていた。
後輩たちの声が聞こえなくなり、私は忍たま長屋から降りて学園の校門へ向かう。
「おやまぁ、四ノ宮先輩」
私の正面から、誰かが私の名前を呼びながらかけてくる。踏鋤を片手にやってきたのは4年い組の綾部喜八郎くんだった。
「こんにちは〜、四ノ宮先輩」
のんびりと私に挨拶する綾部くんに私も挨拶を返した。
「こんにちは、綾部くん。」
綾部くんは首を傾げながら、まだ忍び装束を来ている私に質問した。
「四ノ宮先輩はまだお帰りならないのですか〜?」
綾部くんはのんびりとしているように見えるが、鋭いところがある。私がまだ帰る気配がないのがただ疑問だったのだろう。
「うん、ちょっとね。」
私が答えられないでいると、不思議そうな顔をしている綾部くん。
「お帰りにならないのなら!」
「私たちと!!」
「遊んで!!」
「帰りましょー!!」
まさか、4年生全員がまだ帰っていないのは予想していなかった。
綾部くんの右から出てきた
綾部くんと同じ4年い組の平滝夜叉丸くん、
綾部くんの左からでてきた
4年ろ組の田村三木ヱ門くんと浜守一郎、4年は組の斉藤タカ丸さん。
「四ノ宮先輩!実は分からないところがあって、教えて頂きたいところがあるんです!」
4年ろ組の浜守一郎くんが私の手より大きな手で掴んで元気よく言う。
浜守一郎くんは確か、廃城に1人で篭城していたからか昔の忍者の知識しかない、と言っていたっけ。
「いいよ、分からないところ教えて欲しいな。」
私が浜くんにそう言うと、彼は嬉しそうに笑顔を見せて、はい!と返事をした。
そんな浜くんを少し押してから、私の視界に入ったのは平滝夜叉丸くんだった。
「四ノ宮先輩!私にも教えて頂きたいところが!」
成績優秀な滝夜叉丸くんが浜くんに負けないくらいの声で言う。
「もちろん、滝夜叉丸くんも分からないところがあるの?」
「そうなのです!四ノ宮先輩!私にも」
滝夜叉丸くんの言葉が続く前に4年ろ組の田村三木ヱ門くんが滝夜叉丸くんの顔を押して、私の視界に移る。滝夜叉丸くんはふらついて近くにいた浜くんぶつかって、綾部くんがほったのか、あれは綾部くんが教えてくれた確か、蛸壺のターみちゃん5号だったかな、落とし穴に落ちてしまった。
「滝夜叉丸だけでなく!私にも教えてください!」
田村くんは私の両手を握って私にキラキラした目を向ける。
「うん、いいよ。田村くんも分からないところがあるんだね?」
私の後ろから4年は組の斉藤タカ丸さんが私の両肩に両手をのせ、人懐っこい笑顔で言った。
「結江ちゃ〜ん!俺、結江ちゃんの髪結したい!」
私の両肩から両手を離して、私の髪を触りながら顔を覗き込んでくるタカ丸さん。
「他のくのたま達に示しがつかないので、ごめんなさい、タカ丸さん。」
「え〜!!そんなぁ〜!」
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滝夜叉丸side
「つまりね、浜くん、ここは水遁の術を使う方がいいってことなんだ。」
4年は組の教室にある黒板に分かりやすく解説を書いてくださる四ノ宮結江先輩の声は優しい声で聞き取りやすい。
「滝夜叉丸くんには簡単かもしれないけど、心理的に考えると、」
何よりその場の立場にいるかのような解説がわかりやすい。
「田村くん、他に分からないところあるかな」
私たちに何度も何度も分からないところを聞いてくださる四ノ宮先輩。
「綾部くんもここで止まっちゃうんだね。私と一緒だ。」
分からないよね、ここ、と少し嬉しそうに笑う四ノ宮先輩に喜八郎は少し満足気だった。
「タカ丸さん!当たってます!流石です!」
「ほんと!?やった〜!」
分からないことをできるようになると、四ノ宮先輩は自分の事のように喜んでくださる。
滝夜叉丸side終
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「そろそろ、私行くね、」
彼女はそう言って立ち上がろうとした。
「えー」
綾部喜八郎が彼女の背中に抱きつく。
彼女は顔を赤くすることなく、笑って綾部の頭を撫でる。
「また、休み明けね、綾部くん。」
そのやり取りをぼーっと見ていた平滝夜叉丸が彼女から綾部を引き離した。
「何をしとるんだ!!アホハチロー!!」
滝夜叉丸は綾部に怒るが綾部は何処吹く風だ。
否、不敵されている。
「すみません、四ノ宮先輩……」
滝夜叉丸が彼女に頭を下げるが、彼女は優しく笑みを浮かべて、滝夜叉丸の頭を撫でた。
「いいんだよ、滝夜叉丸くん。ありがとう」
じゃあ、行くね、と彼女は4年生たちに手を振ってその場を後にした。
「あーあー、四ノ宮先輩行っちゃったー」
綾部が踏鋤の踏み子ちゃんを持ち直して、変わらない表情で言った。
「キーハーチーローウー!!!!!」
怒りの声を上げたのは、田村三木ヱ門と浜守一郎だった。
「え、何?」
呼ばれた本人はなんの事?と頭を傾げているだけ。
「私だって!四ノ宮先輩にいい子いい子して欲しかったのに!!!」
「俺だって!!四ノ宮先輩に抱きつきたかったのに!!」
2人は頬を膨らませて怒る。
タカ丸はそんな同学年にあはは、と笑っていた。
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