テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
33
しめさば
「アキト」……?アイリス様……ッ」
アキトだって…………?
まさか俺!
そこにある鏡に映るのは
俺ではなく、
黒髪のストレートな髪。
少し右よりのセンター分け。
黄金の瞳をした、
あのゲームのまんまの【アキト】だった。
(待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て
走馬灯??
まだ死んでなくて
意識喪失中の俺の夢????
いやいやおかしい……
俺が……あの……アキトなわけ……!)
そう思った俺は自分の頬を
強くつまんだ
痛い……………………
いまだに認められない。
そんなわけない。
そんな、バカみたいな話、
あるわけないだろ!!
ん……?
あそこにいるのは…………
定番のアイリスじゃないか……!!
いや、まだ幼い……
これは、幼少期から始まってるのか
※アキト14歳 アイリス9歳
アイリス
「……!」
目があった。
さきまで曇らせていた表情が、
俺をみた瞬間少し
光らせた。
もうなついているということか……。
とりあえず、
俺が「アキト」になったいじょう、
聖女リチアとアイリスをくっつける
ことが最優先。
もし失敗してしまえば、
俺は死んでしまう…………。
「アイリス様、
はだが冷えますよ。
中で過ごすのはいかがですか」
「アキトが言うなら……そーする…」
彼は俺の袖をつかんで下をみた。
周りからの飛び交う視線がうざたらしい。
俺は睨み返し、
周囲はそっぽを向いてにげた。
結局は口だけか。
冬明け。
雪が溶け始めた頃、
アイリスは俺に静かに言った、
「アキト……
俺、
ここから逃げ出したい……ッ!」
涙ながら俺にすがり付いた。
「アイリス様……ッ」
情が移ってしまったのだろうか
日々両親からも突き放され、
周囲は嫌うばかり。
こんな幼い子が耐えられることではない。
でも、
アイリスとリチアを離してしまえば
俺は死んでしまう。
ごめんな、アイリス。
俺の事情なんだ……
「アイリス様……、それは
できません…………」
俺はうつむいてしまった。
「な、なんで?
アイリスも……
来てくれないの?
ここから解放してくれないの…??」
「違います!
断じてそうじゃありません!!!」
「じゃ、じゃあなんで!!」
「私は、
ここであなたと出会い、
あなたと共に過ごした、
思い出の場所なんです…………。」
「思い出なんて、またつくり直せば!」
「だめです、出来ないんです……」
「な、なんで、……?」
「言ってしまえば、嫌われるかもしれない…」
「嫌わない!
嫌わないから、
理由を聞かせて……!」
一つ、
思い出したことがあった。
ゲームの中、
仲良くなったリチアとアイリスが
城から抜け出すシーンがある。
そのときアキトは見ていたが、
止めることが出来なかった。
なぜなら、
アキトはこの城で罪を働いて
一生外に出られず働く罰を
くらったからだ。
「私は……
罪を犯してしまったんです……。
ここから出られないのです…………。
自業自得だけど、
アイリス様と離ればなれになるのは、
あまりにも辛いんです……ッ!」
なぜか涙か出た。
俺は本気にしすぎたんだろうか。
「わかった。
次は、僕が守ってあげる……。
僕、ここからでない!」
「え……?
そばに、
いてくれるのですか、?」
「うん。
ずうっと一緒だよ。
僕が守ってあげるからね………ッ!」
彼は僕を抱き締めて、
少し微笑んでいた。