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📕side
桜の散り始めた今日この頃。
僕は今日もいつも通り、彼の元へと向かう。
今日あったことを彼に報告するのが僕の最近の日課になってきているのだ。
『きんさん!今日も来たよ!……元気にしてる?』
……返事は返ってこない。 胸の奥がずしりと重くなったように感じる。
『あのね!今日はね!きりやん達とゲームしたんだよ!…僕1位だったんだから! …でもさ、やっぱりきんときがいないとつまんないよ…』
……返事はやはり返ってこない。…まぁ、当たり前と言えば当たり前なのだろうけど。
『……みんなも元気だよ…』
泣きそうになるのを必死で堪えてそう語り掛けてみる。
…返事などあるはずもなく、その場になんとも言えない静寂が広がっていく。
『っ…、きんさんっ……!ねぇなんで……?』
__その言葉を合図に、ボロボロと、止めどなく涙が溢れだす。 なんで、なんでなんで。
『ずっと一緒だよって、僕のこと、大好きだよって言ってくれたじゃん…!』
……きんときの嘘つき、なんで僕よりも早くいなくなっちゃうんだよ
『ねぇっ……!きんさんっ……返事してよ……』
きんさんがいないと僕なんか、生きててもしょうがないじゃん……
どれだけ泣いて、喚いても、大好きな彼は帰ってこない。
ねぇ、あの時みたいに僕の頭を優しく撫でて言ってよ。
「ぶるーく、大好きだよ」って。
コメント
1件
めっちゃすきです! ❤失礼します!