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碧野葉菜
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都築七美
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てく
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「……わかりました。用意をして来ますので待っていてください」
「ほんと!? うわあ、嬉しいな、やったー! ありがとういろりちゃん!!」
子供のように大袈裟に喜ぶ百恋を見て、いろりも自然と笑顔になっていた。
——百恋とのデートは、実に刺激的なものだった。
いろりが住む場所は片田舎で、都会に慣れていない。そもそも目が見えなかったため、このような観光地に来たことがなく、水族館にいる生き物たちも、人の多さも、店頭に並ぶお土産も、食事も、すべてが真新しくいろりの目に映った。
蛇珀とはできなかった、人間の恋人同士がするいわゆる王道のデート。
今後も、できるか定かでない行いを、この百恋はいとも簡単に叶えてくれる。
初めてのことに戸惑い気味ないろりに話題を振り、常に優しい笑顔で、滞《とどこお》りないよう紳士にリードする百恋。
もう二度と逢えないかもしれない恋人を待つより、側にある温もりに惹かれるのは、そんなに悪いことだろうか?
否、人としては自然なことと言えるかもしれない。
過去の戦神の想い人が百恋に傾いたことを、誰が責められるというのだろうか。
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