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🖤「しょっぴー、お尻向けて」


💙「うん」



呼ばれた時だけ来ることを許されるめめの家。

阿部ちゃんは明日の朝早くて会えないから呼ばれたんだと思う。それでも会ってくれるならと、めめからの連絡を心待ちにしている俺は多分、大バカ者だろう。



💙「やだ……いきなり……」



めめは大して解しもせず、最奥の方まで突いてきた。必死で浅い呼吸を繰り返して痛みと苦しさを逃す。めめとのセックスで、俺の気持ちよさなんて、いつだって二の次だ。愛情がないのがわかるような乱暴な抱き方を、いつもめめは俺にする。


事を終えて、満足すると、大体めめはそのまま寝てしまう。朝まで俺が残っているとめんどくさそうにされるから、俺はめめを起こさないようにベッドから出て、音を立てないようにシャワーを借りて後始末をしてから帰ることにしている。



💙「ふぅ」



深夜。

閉めた玄関ドアに外側から寄りかかる。

めめの心の中には決して入れてもらえないのに、俺は何してるんだろうとこの時間になるといつも思った。

めめとの不毛な関係がもう2ヶ月以上続いていた。




始まりは、本当に偶然だった。



🖤「しょっぴー、携帯落としたよ。あれ…?」


💙「わっ!……中、見た?」


🖤「いや………」



嘘だ。絶対に見られた。

スマホの中の写真アルバム。めめの写真ばっかりの。ちょうど自分で見ていた時に、手が滑って携帯を落としてしまった。いくらスクロールしてもめめの画像が続く。しかも隠し撮り。こんなの、気持ち悪いと思われて当然だった。



💙「……………引いた?」


🖤「……ちょっと」



めめはそう言って、何も言わず控え室を出て行った。



💙「待って…」



今さら追いかけてもどうしようもないし、言い訳なんて思いついてもいないのに、どうしてもそのままにしておけなくてめめを追った。廊下の突き当たりの、ちょうど物陰になっているところにめめはいた。



💙「め……」



呼ぼうとして、息を呑んだ。

めめが阿部ちゃんとキスしていたから。俺は慌てて二人に気づかれないように控え室に戻った。


終わったー。

俺の密かな恋、バレてただキモがられて即進展もなく終わったー。


その日、グループでの雑誌の撮影だったが、おそらくどの写真も魂の抜けたような顔をしていたと思う。記憶がほぼない。奇しくもその日はめめと阿部ちゃんがペアで、いい感じに写真を撮られていた。そのことだけは、苦い記憶として残っている。




しかしその夜。

めめから突然、電話があった。



🖤「しょっぴー、今からうちに来れない?」



ここでホイホイ行くなんて俺もどうかしてる。 何も期待しなかったと言ったら嘘になる。でも、ダメならダメで、せめて『お幸せに』くらいは言わせてほしい。なんとかカッコつけたい。そして明日を明るく生きていくんだ。過去なんか捨てて。 

そう思い、俺はめめの家に向かった。

【企画】踏みつけ

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めめー‼️ˆᓀ⌯ᓂˆ👊🏻💥何やってんだよ‼️😡😡💢

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