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谷崎爽奈
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それから、2日がたち打ち上げ花火と同時に文化祭が始まった。
やはり、来る人は少なく、寂しい。
「じゃぁ、見回りに行ってきます。」
そう言って生徒会室を出てぶらりぶらりと校舎の中を歩いていると、手首に電流が走った。
一瞬息が止まるかと思った。それほどの電気が腕から流れた。
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H I R A G A S E K A I S Y U G E K I
P S A T A S I H A T E K I
ひらがせかいしゅうげき
PS:あたしはてき
平賀世界襲撃
追伸:あたしは敵
僕は、放送室に駆け込み、スイッチをオンにした。
『緊急です。畠中優也 日向。校門にお集まりください』
できる限り落ち着いてそういった。それから、全力で走って校門に向かうと日向と優也はもうすでに校門にいた。
「Sです。早く。」
そう言って、校門から走って駅の方へ走って向かおうとすると、北上先生の車が、目の前に止まった。
「早く乗れ。」
パワーウィンドウを動かす時間すら惜しいらしく、ほんの少しだけ空いた隙間からそう言ってきた。
僕らは北上先生の車に即座に乗り込んだ。
「幸人君。今どういう状況?」
「平賀さんの世界が襲撃されました」
「平賀の?」
「えぇ、〘ICT〙が裏切って知らせてくれました。」
北上先生に言うかは迷ったが、北上先生を信じたうえで僕はそういった。
「そうか。武器はトランクの中に入ってるから、身に着けておけ。」
「「「了」」」
ポケットからインカムを取り出し耳に着け、後部座席からトランクの中身を漁る。今回は、生け捕りにする気はない。変異者相手に生け捕りなどをしようとは思わない。殺す。真剣を2本、腰にさした。
「幸人がそれを選ぶとは・・・・」
「ここからは〈梟〉で。」
「「了」」
優也は木刀を5本を腰にさし、ポケットのうえからトランプカードがあるかを確認し、軽く気を落ち着かせた。
「〈鴉〉は地形を理解せざるを得ないから、中にいてくれ。できるだけ安全な場所にいてほしいが・・・・」
「しょうがないよ。この組織に〈鴉〉として戻ってきたんだから死ぬ可能性があることくらい分かってる。」
「そうか」
「着いたぞ。」
北上先生が急ブレーキをかけて車は止まった。
「「「Let‘s enjoy」」」
そう言って、車から飛び出し、塀に鍵を地下受けて階段をのぼり即座に降りる。
「ついてきて」
僕らは走って柔道場へ向かいそれから、平賀世界に入った。
凄惨な光景がそこには広がっていた。
「もしもし。」
僕は萩野さんに電話をかけた。
『今、ラガとメンバーをを連れてそこに向かってる。5分。いや、4分だけ稼いで。』
「了」
それから電話を切って、ポケットにしまう。
「〈鴉〉は山からでもどこからでもいい、安全な場所から指示を出してください。」
「了。」
「〈百舌鳥〉あそこの城に先に入って、そこにいる彼方を守って。」
『了』
いうが早いか、城の方に全力疾走で向かう。
「北上先生と僕らはそれぞれ他の変異者の対処を。」
「分かった。」
僕らは長屋が立ち並ぶ家の辺りに行くと、黒い狩衣を着た旭さんとこの前の白い服を着た黒い骸骨の面をつけた人がそこにはいた。
「ヨウヨウ ヒサシブリダナ フジタノコシギンチャクガ」
まだ周りに人がいる。爆弾を使うことはできない。
「オマエノノウリョクヲオレハシッテル クソザコ」
アホの言葉は無視しよう。
「ムシシテンジャネーヨ バーカバーカ」
「黙れボキャブラリー小1」
北上先生がそう返す。確かに小1レベルのボキャブラリー。
「ボキャブラリーッテナンダ?」
「語彙りょ‥‥」
いきなり弓矢を撃ってきた。それを僕らはひらりとよけた。
「イミワカラナクテモ バカニサレテルノクライワカルッツーノ」
そう言いながら毎秒1本の頻度で弓矢撃ってくる。
「分かってねぇ時点で馬鹿だっつーの」
「それはそう」
後ろでずっと黙っていた旭さんが口を開いた。
「で?何しに来たの?早く要件を言って。冗句をぶちかますほど暇じゃないの。」
とても冷たい声だった。体の芯が一瞬冷えた。なんとなくだが、何かをわかっている気がした。僕らの要件など百も承知で、先ほどの言葉は、ただの社交辞令だろう。
ドォォン。彼方と〈百舌鳥〉がいるはずの城の方からそんな音がして、見ると大きな鉄球が城にめり込んでいた。
あの程度なら大丈夫だ。〈百舌鳥〉なら問題ない。そうだろ?‥‥〘騎士〙。
ドォォン。大きな音がして、鉄球がものすごい勢いで地面に着いた。
「さて、あちら側はどうになかったことですし、昔の日本のように名乗りからでも始めますか?」
「あなたが、いいならいいけど。」
旭さんがそういった。
「えぇ、あなた方に能力がばれているのは知っていますので。」
「じゃぁ、俺が最初に名のろうかな。〘医者〙の北上 大輔だ。」
「トバソウジョウカクユウ〘マンガカ〙ダ」
「加藤 駿〘爆弾魔〙だ」
「いろんな名前があるけど、旭 美子〘巫女〙」
「よろしくお願いします。」
「最近の子にしては礼儀正しいのね。」
「死ぬ可能性があるんです。殺します、と言わずに殺すのはそこら辺の通り魔と同じです。僕らはそんなにプライドを捨てちゃいない。」
「それを、義経っていうキチガイに言ってあげな。」
「例えがよくわかりませんが、闘いますか。」
「えぇ。始‥‥」
旭さんがそう言い終わる前に、刀を一本抜いて切りかかり、首をはねようとした。
「人の言葉は最後まで聞こうね。君もキチガイかー」
コメント
1件
いやー、第29話も熱かったな!冒頭のモールス信号の仕掛け、「平賀世界襲撃」の知らせ方かっこよすぎる。それに〈梟〉〈鴉〉〈百舌鳥〉ってコードネームで動くチーム感、めちゃくちゃ好き。戦闘前の名乗り合いで「♡♡♡ますと言わずに♡♡♡のは通り魔と同じ」って台詞、優也の美学が感じられて痺れた。次どうなるか気になりすぎるわ🔥