タクシーを走らせること20分。俺は久しぶりにやってきたあべちゃんの家の前に到着した。
目黒)jr以来だな…。あべちゃんの家来るの、
阿部ちゃんはずっと俺におんぶされて気持ちよさそうに眠っている。
あべちゃんのカバンの中から鍵を漁りオートロックを潜り抜け、部屋の鍵を回した。
電気を点け、あべちゃんをソファーに降ろす。
阿部)スースー(眠
(なんか、あべちゃんの寝顔見てるとドキドキする…、)
(かわいい…、のかな、)
じっと見つめていると不意にあべちゃんの目がパチっと開いた。
目黒)うわっ、びっくりしたぁ…/
あべちゃんと目が合ってしまい俺は恥ずかしくなって俯いた。
阿部)んぅ…?なんでめめがここにいるのぉ?ここおれのいえ…?
まだだいぶ酔っている様子の阿部ちゃんが呂律の回らないぽわぽわした口調で話す。
目黒)あべちゃん酔って寝ちゃったんだよ。今水と薬持ってくるから、待ってて。
だけど俺があべちゃんの横から立ちあがろうとするとぎゅっと袖を握られた。
阿部)めめ…?おみずもいらないからここにいて…?おれめめがほしぃ、
目黒)っ…!//
されるがままに座り込むとあべちゃんは満足そうにんふふ…、と笑って握っていた俺の腕を引き寄せた。
目黒)え…、
俺が何か言おうと口を開く前にあべちゃんは俺の背中に手を回してぎゅっと抱きしめてきた。
あべちゃんの熱が伝わり、俺の体温が一気に上がる。
目黒)ちょ…//あべちゃ…
阿部)めめかわいいねぇ(耳元
目黒)⁉︎//
それはずるいじゃんっ!
だけど再びあべちゃんを見ると、俺が心臓が爆発しそうになっているのを他所にあべちゃんは再び眠りについていた。
目黒)はぁ…、なんなんだよ。もう…/
俺はあべちゃんの手からそっと体を離し、深いため息をついた。
目黒)とりあえず置き手紙して帰ろ…
俺はあべちゃんに薬を飲まし、置き手紙に「酔っていたので家まで送りました。鍵は合鍵で閉めておきます。鍵は今度返します。 目黒」と書いて机の上に置いておいた。
あべちゃんが起きないようにそっと玄関のドアを開け冷たい夜風に身をさらす。
時刻は深夜の2時を過ぎていた。
(俺はあべちゃんのことが好きなのかな…、)
誰もいない道を1人でトボトボと歩きながらぼんやりと考え事に耽る。
(わかんない…。でも、あべちゃん見てたらドキドキするし見られたら恥ずかしくなる…。)
(俺、人を好きになったことないからわかんないな…)
俺は寒空を見上げて大きくため息をついた。息が白くなって空へと昇ってゆく。
今日はとても星が綺麗だ。
犬の遠吠えが路地に響き渡った。
つづく…
あべちゃんドラマ出演決定おめでとう。
コメント
3件
良いです😊
続きお待ちしてます🙏
阿部ちゃんのドラマ楽しみ!