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白山小梅
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至近距離であたしが自分の指を咥えるさまをみつめてくる、アイスブルーの瞳。冷めた色をした淡い色に、下腹部はじんじんと疼くばかりだ。
プールでふやけた指が、あたしの唾液でふやけていく。さっきまで繋がっていた手、愛おしいと思っていた温もり。唾液を垂らして指に舌を這わせていると、柊は自分の気ままに抜き取った。
「ん。綺麗にしてくれて、ありがと」
珍しく、満面の笑みの柊に恐れを抱く。
だって、こういう時って、必ずなにかがある時だ。
「……どういたしまして……?」
伺うように返事をすると、柊はあたしの脚を持ち上げて、その真ん中に指を突き立てる。
「ホラ、ほとりちゃんが自分で舐めてくれたから、すぐに入りそ」
「!」
柊は、これが狙いだったらしい。あたしの唾液を纏った指があたしの中にゆっくりと侵入してくる。おそらく……二本。ぐりぐりとひと息に奥まで押し込まれた指は、ゆるやかに浅い部分まで引き抜かれ、折り曲げられたそこはあたしの好きな部分だった。
「んんっ、あっ、……ひ、いらぎ…、そこ、やら…」
「はいはい、やぁらね」
「んぅ、」
余裕の表情の柊は、下から掬うようにキスをしてくる。
繋がれた手よりも直の体温のほうがもっと温かくて、この温もりがもっと欲しいと願うあたしは、愚かなのか。
柊があたしに触れるその手は、ほとんどが丁寧なのに、空いた片方の手は胸の膨らみを乱雑に揉みしだくから、無気力な男の雄っぽさを垣間見る。
柊ばかりが、いつも余裕だ。あたしには、笑う余裕も、目を開ける余裕も、喋る余裕も与えられない。
そればかりか、呼吸もしんどくなって、体温だってじんわりと高まって、必死に酸素を取り込むのを嘲笑うかのようにキスをしてくるから、やっぱり柊は意地悪だ。
濡れた下着を脱がすわけでもなく、布をずらしただけというのがもどかしい。
時折、指で引っ掻かれたり、ぷっくりと膨らんだそれを摘まれるたびに、どろりとした愛液が溢れ出して、波が押し寄せるように下腹部に快楽が満ちていく。
「や……っ、いや……っ」
「いや?」
子犬みたいな声を出され、「や、じゃない…」と、思わず、素直な返事をすると、柊は指の動きをはやめた。
カクテルを作っている時、作り物みたいに綺麗だと思ったその指が、あたしに快楽を与えるためだけに、ナカを扱いている。
「っやッ…───っい、くっ……」
パチン、と白い電流が走ったと同時、腰が大きく仰け反って下半身が震えた。
一度迎えたその熱が引く暇もなく、柊はあたしのはしたない場所にに吸い付くから、ふたたび、背筋に激しい電流が駆け巡った。
「……あっ、ぃらぎ、っまって、……あぁッ…──っお風呂、まだだから、それは……っ!」
「プールのあと、シャワー浴びたっしょ。キレイキレイ」
シャワー浴びたけど、ざっとしか流していないし、そんな場所、綺麗なわけない…!
悶々としたものが駆け回る間も、柊はあたしの一番敏感な部分を、まるで飴玉のように舌でころころと転がして弄ぶ。
「ぁあッ──っ…イッ……た、からぁ、もう、イッた!」
あたしがイッたことを知っているくせに、柊はさらに強く吸い上げる。ソファーに置かれたクッションを握りしめて、快楽から逃れようとつま先を丸める。でも、何度か連続で果てたあたしの性感帯は、つよく吸われる度につんと足先が伸びた。
柊の部屋に、あたしのあえぎ声と、卑猥な音が響く。
だめなのに、気持ちいい、が勝って……また、泡が弾ける。
意志とは勝手にびくびくと震える下肢。太ももを伝って垂れていく蜜。抵抗するくせに、いつも簡単に果てる自分のチョロさに辟易する。
柊があたしから身体を離せば、やっとつかの間の自由が戻ってくるので、その隙に呼吸を整えることに専念した。
……それなのに。
あたしの背後に回り込んだ柊は、脚を持ち上げてホールドしてくる。直で宛てがわれたそれは、見なくても充分に硬く膨れあがっているのが分かった。
「〜っ、え、もう……?」
些細な不安を覚えて上体を捻って見上げると、柊はおそろしいほど甘やかな笑顔を浮かべていた。
「ん。イッてるほとりのナカに挿れたい」