テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
#Paycheck
ゆゆゆゆ
ゆゆゆゆ
耳元。
チャンスの息が近い。
さっきの囁きの余韻がまだ残ってる。
それだけで。
背中がぞくっとする。
なのに。
チャンスは離れない。
むしろ。
少しだけ近づいた。
「……エリオット」
低い声。
耳に直接落ちてくる。
その声だけで。
胸の奥がきゅっとなる。
俺は笑おうとした。
いつもみたいに。
「なに」
でも。
声が少しかすれている。
チャンスはそれに気づいてる。
絶対。
耳のすぐそばで。
さらに声を落とす。
「さっき」
少し間。
「もっと攻めろって言ったよな」
息が耳にかかる。
ぞくっ。
背中が震える。
俺はソファに沈んだまま。
天井を見る。
頭の奥がじんとする。
チャンスがさらに囁く。
「ほんとにいいのか」
低く。
静かに。
「後悔しない?」
その声。
さっきより近い。
耳に触れそうなくらい。
ぞくぞくする。
背中から腕まで。
細かい電気みたいな感覚が走る。
やばい。
全身がじわっと痺れてくる。
俺は小さく息を吐く。
笑う。
でも。
さっきまでの余裕じゃない。
少し震えてる。
「チャンス」
「なんだ」
俺は目を細める。
耳元の距離。
まだ近い。
「今」
少し笑う。
「めちゃくちゃ反則」
チャンスが少し黙る。
俺は続ける。
「でも」
声が少し低くなる。
「やめる気ないでしょ」
チャンスは小さく息を吐いた。
そして。
耳元で。
もう一度。
さらに低く言う。
「ない」
その一言。
耳の奥に落ちる。
その瞬間。
背中から首まで。
ぞくっと大きな震えが走る。
俺は思わず目を閉じる。
……やばい。
完全に。
痺れてる。