テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
イルミネーションを抜けて。
「……寒いし、入る?」
ぽつりと
ブライト・アイズ。
「いいですね!!」
即答する
シェドレツキー。
「……あそこ」
指さした先は、クリスマス限定のセットを出しているファーストフード店。
店内。
「……多くない?」
テーブルに並ぶ——
特盛りチキン。
ポテト山盛り。
ドリンク。
「クリスマスなんで!!」
満面の笑みのシェドレツキー。
「でも食べますよね」
「……食べる」
ブライト即答。
「いただきます」
「いただきます」
4人で囲むテーブル。
少し賑やか。
少し不思議な距離感。
「……これうまい」
ブライトがチキンをかじる。
「でしょ!!」
嬉しそうなシェドレツキー。
「……うん」
ジェーンも静かに食べる。
その横で、
「美味しいですね……」
と素直な
ジョン・ドウ。
「……」
ブライトがふと視線を動かす。
ジェーンの手元。
「……」
止まる。
「……あんた」
ぽつり。
「なに」
ジェーンが顔を上げる。
「それ」
指を軽く動かす。
「……?」
ジェーンも視線を落とす。
指。
細く光るリング。
「……」
数秒の沈黙。
「……もらったの」
ブライトが聞く。
「……うん」
短く答えるジェーン。
「……」
ブライトの視線が、ゆっくりジョンへ。
「……」
ジョン、固まる。
「……あんたが?」
「は、はい……!」
「……へぇ」
それだけ。
でも。
少しだけ、空気が変わる。
「……いつ」
ブライトがジェーンに。
「この前」
「……」
「……ちゃんとしてるじゃん」
ぽつり。
「……そう?」
ジェーンが少しだけ首を傾ける。
「……うん」
短く。
でも、ちゃんと認めてる。
その後。
「……」
ブライトはもう一度リングを見る。
(ああ)
(こういうのか)
少しだけ、考える。
その横で。
「……」
シェドレツキーがその視線に気づく。
(指輪……)
(そういうのもあるのか……)
ほんの少しだけ。
今までと違うことを考える。
「……」
ブライトがチキンをもう一口。
「……あんた」
ぽつり。
「はい」
シェドレツキーが反応。
「ポテトだけじゃないんだね」
「……?」
一瞬分からない。
「……色々考えてる」
「……」
シェドレツキー、少しだけ照れる。
「……まあ」
そっぽ向きながら、
「……悪くない」
「……っ」
ちょっと嬉しい。
その様子を横で見ていたジェーン。
「……」
小さくジョンに寄る。
「……いい感じですね」
ジョンが小声で言う。
「……うん」
ジェーンも小さく頷く。
「……姉さん、ああいうの分かる人だから」
「……そうなんですね」
「……ちゃんと見てる」
ぽつり。
テーブルの上。
特盛りチキン。
笑い声。
少しの照れ。
そして。
それぞれの関係が、
少しずつ“次”に進み始めていた。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!