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絶対辰哉
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絶対辰哉
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翌日。
翔太にとって。
そして宮舘にとって。
静かに運命が動き始める一日だった。
────────
💙side
朝から胸が重い。
何度深呼吸をしても苦しさは消えなかった。
今日は午前中だけ仕事。
そのあと。
社長との話し合いが待っている。
バッグの中には、昨日渡された書類。
見るたびに現実を突きつけられる。
(今日で決まる)
そう思うだけで、足が重かった。
────────
楽屋。
💜「おはよー!」
🧡「翔太くんおはよう!」
💚「今日早いじゃん」
💙「まぁね」
いつも通り笑う。
でも、宮舘はすぐに気付いた。
(今日が一番無理してる)
翔太の笑顔が、どこか壊れそうだった。
❤️「翔太」
💙「ん?」
❤️「昨日送ったやつ」
メッセージのことだった。
💙「……ごめん」
💙「返せてなかった」
❤️「気にしてない」
少し笑って続ける。
❤️「でも今日、時間ある?」
翔太は黙る。
午後は社長との話。
終わる頃には夜になっている。
本当は会いたい。
でも。
今日は会えない。
💙「ごめん」
💙「今日も無理」
また断ってしまった。
宮舘は少しだけ目を伏せる。
❤️「そっか」
それだけだった。
責めない。
引き止めない。
その優しさが、翔太には痛かった。
────────
午前の収録は順調に終わった。
「お疲れさまでした!」
メンバーが帰る準備を始める。
翔太は一人、急ぐように荷物をまとめた。
💜「翔太、今日早いじゃん」
💙「ちょっと用事」
💚「気を付けてな」
💙「うん」
宮舘とは目を合わせないまま、楽屋を出た。
────────
❤️side
(まただ)
背中を見送ることしかできない。
追いかけようか迷う。
でも。
約束した。
“待つ”と。
だから今日も見送るしかなかった。
その時だった。
翔太の席にスマホが置かれていることに気付く。
💚「翔太、スマホ忘れてる」
💜「うそ」
🧡「届けな!」
❤️「俺行く」
宮舘はスマホを手に取り、廊下へ走った。
────────
💙side
エレベーターを待っていると、後ろから足音が聞こえる。
❤️「翔太!」
振り返る。
息を切らした宮舘が立っていた。
❤️「スマホ」
💙「あ……」
忘れていた。
受け取ろうと手を伸ばす。
その瞬間。
画面が光る。
社長
《予定通り、本日15時からお待ちしています》
宮舘の視線が画面へ向く。
一瞬だけ。
本当に一瞬だけだった。
❤️「……社長?」
翔太は慌てて画面を伏せる。
💙「仕事だから」
❤️「仕事?」
💙「うん」
また嘘。
宮舘は何も言わなかった。
でも。
もう確信していた。
“仕事じゃない”
翔太は何か人生を変えるような決断をしようとしている。
❤️「翔太」
エレベーターの扉が開く。
💙「……なに」
❤️「終わったら」
❤️「絶対連絡して」
💙「……」
❤️「約束」
翔太は少しだけ笑う。
💙「分かった」
そう言ってエレベーターへ乗り込む。
扉が閉まる。
最後まで目が合ったままだった。
────────
午後三時。
事務所の会議室。
重たい扉の前に立つ。
コンコン。
「失礼します」
部屋へ入ると、社長と数人のスタッフが席に着いていた。
「渡辺」
「座って」
翔太は静かに椅子へ腰を下ろす。
机の上には。
あの日から何度も見てきた封筒。
そして。
退所に関する最終書類。
社長が静かに口を開く。
「今日は最終確認だ」
「君の意思は変わらない?」
翔太は封筒を見つめたまま、小さく息を吸う。
ゆっくりと顔を上げる。
💙「……はい」
その返事と同じ頃。
別の場所では。
宮舘がスマホを握り締めながら、翔太からの連絡を待ち続けていた。
胸騒ぎだけが。
時間とともに大きくなっていくことも知らずに。
コメント
3件
待てって やめないか、わたしたちが死ぬぞ
待てって やめないか、わたしたちが死ぬぞ
第12話、読ませていただきました……! sideごとの切り替えが本当に効いていて、翔太くんの胸の重さと、それを見抜きながらも「待つ」と決めた宮舘さんの距離感が切なくてたまらなかったです。 特に、エレベーター前でスマホの通知が宮舘さんの目に入る瞬間――あの一瞬の緊張感、お互いに気付いているのに言葉にできないもどかしさ、心臓がぎゅっとなりました。 「終わったら絶対連絡して」「約束」って言えるのが、もう……優しさと寂しさが同時に来ますね。 ラスト、翔太くんが「はい」と答えるシーンと、それを知らずに待ち続ける宮舘さんの対比が、次の話への期待と不安を一気に引き上げてくれました。続きが本当に気になります!